Daily Love

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『琴音と一緒に居る時間って特別穏やかで、

誰にも見せられなくなった心を開放してあげられるんだ。

キミ無しの生活なんて考えられない…。』


さっきまでの強引さは無く、

いつも以上に優しくて、それでいて真剣。


「そんなに…優しく言わないで下さい……。」


そんなふうに言われたらずっと隣に居たくなっちゃう……。



『これからも側に居てもらうためだよ。』



今度は包み込むように抱きしめられる。


腰まわりに左腕、頭に右手をそえられた。


「これ以上入江先輩に辛い思いさせられません……。」


『みつきのことならもう解決したよ。』


「え…?」



みつきさんは骨にひびが入ったという形になって初めて、

自分の行動が変な方向へエスカレートしていたことに気づいたのだと入江先輩は話した。



『だから大丈夫。

さっきのはただ泣いて謝ってきてただけなんだ。』


「そうだったんですか……。」


そんなことが起きてたんだ。


変な嫉妬をしてしまった自分に恥じらいを覚える。

「それでも…、」


首筋に顔を埋められる。

さらに速まる鼓動。


やっぱり好きって気持ちが猛烈に押し寄せる。

余計に入江先輩を手放せなくなる。



『琴音…好きだよ。』


「えっ…!」



ああ、とどめだ。


この人には敵わないや……。



continue..
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