Daily Love
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帰りの電車。
絵里ちゃんと途中まで一緒。
「ちょ、琴音、ひじ!あざできてる…!」
「え…あ、ほんとだ。」
絵里ちゃんにだけ、こないだの出来事を話してある。
でも、もう終わったこと。
今朝入江先輩からメールが来てて、
“みつきにはもう琴音に手を出すなって釘を打っておいたから
もう大丈夫だよ。ほんとにごめんね。”
って言ってたから、もうあんなことはない。
終わったことはすぐ忘れちゃうタイプだから、
至って普通に過ごしていた。
「琴音、家帰るまで気をつけなよ。
そのみつきって女、まだ何かしてくるような気がする。」
「え、でも入江先輩が釘を打ったって……、」
「ああいう女は怖いんだって。
とにかく駅から家まで走って。じゃあね。」
絵里ちゃんは電車を降りていった。
「(絵里ちゃんってば大袈裟だなあ。)」