Daily Love
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『琴音、何かあった?』
「ごめんなさい…っ……。」
すぐに行くと連絡を入れて猛ダッシュで屋上に向かった。
本当だったら、何もなかったら、今頃もう食べ終わってる時間なのに…。
『琴音……?』
大好きな姿が見れない。
今、涙をこらえてるところだから。
うつむいたまま何も言えない。
『おいで…。』
少し顔を上げると、広げられた両腕。
ピンピンに張られていた緊張の弦が
一気に緩められていく。
「入江先輩……!」
その腕の中は、地から天へ来たような安心。
壊れきった涙腺は涙を止めることを知らない。