Give

□愛の誓い
1ページ/6ページ




日没の時間。

花火大会に行くから、今彼女を迎えに行っている途中だ。

お互いに浴衣を着て来る約束になってる。

何十年ぶりの浴衣が新鮮で懐かしい。


それで今日は、彼女に大事な話がある。



「もしもし、着いた。」


彼女の家の前に着いたら一言電話をかけて待つ。

浴衣姿が見たくて気持ちが早まる。


彼女はすぐに出てきた。




『お待たせ。』


「ん。」


歩きだす前にじっと彼女を見つめる。


水色と黒のクールな色の組み合わせが似合ってる。

白いうなじは手を伸ばしてしまいそうなほど綺麗だ。


『何?』


「いや、似合ってるなって思って。」


『そお?』


「うん。行こうか。」



彼女は素直に喜ばず、いつもどおりに歩きだした。


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ