Give
□愛の誓い
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日没の時間。
花火大会に行くから、今彼女を迎えに行っている途中だ。
お互いに浴衣を着て来る約束になってる。
何十年ぶりの浴衣が新鮮で懐かしい。
それで今日は、彼女に大事な話がある。
「もしもし、着いた。」
彼女の家の前に着いたら一言電話をかけて待つ。
浴衣姿が見たくて気持ちが早まる。
彼女はすぐに出てきた。
『お待たせ。』
「ん。」
歩きだす前にじっと彼女を見つめる。
水色と黒のクールな色の組み合わせが似合ってる。
白いうなじは手を伸ばしてしまいそうなほど綺麗だ。
『何?』
「いや、似合ってるなって思って。」
『そお?』
「うん。行こうか。」
彼女は素直に喜ばず、いつもどおりに歩きだした。