Seventh year

□◆第一章 馬鹿◆
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「今年は乗らない」

シリウスがあまりにもあっさりと告げたため、ルリは一瞬意味が分からなかった。『え?』

「これで行くんだ」

彼が自慢気に指し示すのは…

『バイク?』

長身の彼に合わせるかのような大型のバイクだった。

早く走りそう…というより重くてスピードが出なさそう…という印象。

バイクに乗って学校まで行こうとは正気の沙汰ではない。

信じられないという口調でルリは再び尋ねる。

『どれくらいかかると思ってるの?』

「さぁ、列車と変わらないだろ?」

山間に敷かれたレールを走る列車と違って、山を迂回する道路を進むバイクがそんなに早くホグワーツまで行けるわけがない。

 
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