短文集
言葉の羅列群
-my past roots-
◆集落
あの坂を越えたら 遠い世界が広がっていたね
ここは集落なんだ 走り出したい 今すぐ
あの6つの赤い輝点が何なのかを
確かめたいんだ
2010/02/28(Sun) 22:24
◆運命の歯車
油断をすれば
ねじはすぐに外れてしまう
運命の歯車が回り始めたと
最初に思ったのはいつだったか
心の中に現れた それは
鈍い金色で
ガラガラと嫌な音を立てながら
ゆっくりと 動き出したのだ
次々と部品を落としながら
それでも加速を続けて
(壊れゆく大彗星)
2010/02/28(Sun) 06:32
◆雷
大気が不安定ならしくて
夜ごとに 雷が
町を見てると楽しいですね
時に昼間よりも強烈に明るくなる
少し違うのはモノクロに近い ということでしょうか
…今日は少し進路から外れてしまったようです
稲妻を見ることはできませんでした
2010/02/26(Fri) 23:58
◆世界と自分
言葉は意味を為さず
性別なんてものはない
周りにあるのは空気かどうかも分からなくて
色は全て虚と映った
そんな世界で 僕はただ
君と青空を見上げたかったんだ
2010/02/25(Thu) 20:27
◆雪山
絵の具で昼間の空を描け と言われたら
普通は青か水色を使うでしょう
でも私は 空天の紺が見たい
白き山の頂上の 白き雲の裂け目から
覗いた空は 宇宙を写し
深い深い まるで夜のようでした
地上からでは 厚い大気が色を薄めて
決して見ることはできないでしょう
あれこそが紺碧の空なのだと知った
ある年の冬
2010/02/24(Wed) 15:59
◆自由定義
僕が生まれたとき
僕はまだ かみさまではなかった
僕が祈りを捧げたとき
僕はまだ かみさまではなかった
僕が眠りについたとき
僕はまだ かみさまではなかった
時が過ぎ
信じる心によって
存在は再構築された
私が甦ったとき
私はすでに 神様だった
(神と呼ばれしポケモン)
2010/02/23(Tue) 20:59
◆龍の音色
淡く光る星雲の翼
透き通る水晶の角
月を映す白銀の鱗
私は龍
美しき湖を統べる主
森林より集いし囁きは
我が器で一つとなり
壮大な響きとして流れ出す
永久の流れを
私は守り続ける
2010/02/23(Tue) 05:54
◆辞典
言葉の説明なんて
本当はできないのかもね
堂々巡りが続いて
いつの間にか深みに迷う
だけど
それだけが手段だというのなら
私はいくらでも探そう
古い思想をたどって
2010/02/21(Sun) 22:04
◆時計
水・日・砂・振子・水晶
いまや原子や電波なんてのもあるらしい
どこまでも正確さを追い求めて
日が昇り 月が浮かぶ
光が訪れ 闇が迫る
昔も今もそこにはなんの違いも無かった
2010/02/20(Sat) 21:04
◆街
人込み 雑多 街の中
何処へ歩いていくの 何故笑っているの 誰を待っているの 何を話しているの
顔も姿も分からない
出会ったけれど出会えない
私もそんな中の一人で
巨大な生命体の細胞の一つ
2010/02/19(Fri) 22:44
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