素敵な貰い物[文]
□キバトリさんからの10000hitキリリク 「海へ行こう」
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byオズワルド
俺達は海にいた。白い砂浜に打ち寄せる波。雲一つない青い空に、光がちりばめられたような海。そんな場所にギルドのみんな全員で。
何故こうなったのか、正直まだ頭がこんがらがっている。
1時間前、ギルドに手紙が送られて来た。差出人は不明、宛先も書かれていないという、なんとも不審な手紙だった。
「どう…思う?」
「どう思うも何も…」
送られて来たあからさまな不審物を前に、隊長もネロも眉をひそめる。こんな不審物をいきなり送られたら当たり前な気がする。
「!?隊長なにやって…」
いきなり隊長が手紙を手に取って封を開けようとしたので、俺もミックも、ラルドもクリスもネロも止めようとした。
「何って、開けようとしたんだが」
「捨てた方が…」
「オズワルドの言う通りだ。そんな不審物捨てちまえ」
他のみんなもコクコク頷いて同意する。
「そう心配するなって。折角だからどんな嫌がらせか…」
『あー!』
話している内に隊長は封を切ってしまった。
で、中は…。
「一日かいすいよくツアー?」
かいすいよく…海水浴か?
「ギルドの皆さんをご招待…って、なんじゃこりゃ」
確かにネロの言う通りだ。
「これが本当だったら行きたいな」
冗談めかしく隊長は言って、その手紙を投げる。
「?PS、開封したらテレポートが発動します…」
『は!?』
クリスが隊長の投げた手紙の続きを読んだ瞬間に、一瞬で回りの景色が変化した。
そして今の状況にある。
「ったく、なんでこんな…」
「まあ良いじゃねぇか、折角だから楽しんで行こうぜ?」
「大丈夫か?傷は」
隊長とネロが何か話しているのもまともに聞こえないくらい呆然としていた。大体ここは何処だ?頭の中はそんなことばかりだった。