捧げ物

□岩頭岩さんに捧げます
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「ふぃ〜…。さっぱりしたぜ」

俺はミルハが使っている部屋の風呂から上がった。……部屋一つ一つに風呂があるだなんて、考えられねぇぜ…。

「……良い体、してるんだな…」

ベッドに寝ていたミルハが俺の体を食い入るように見ながらそう言った。

「ったりめぇだ! 俺ぁレスラーだぜ?」
「……れすら〜?」

俺の言葉に不思議そうに返すミルハ。…プロレスすらねぇのかよこの世界は…

「そのレスラーっつうのは、どんな事をするんだ?」
「そりゃあお前、真剣勝負の殺し合いよぉ!! リング上でボコッて投げて絞め上げて…!!」

…あの快感は止められねぇぜ……!! いや、断じてやられる方には感じないぞ、うん。

「ほぉ〜…面白そうだな! とりあえずボコられて投げられて絞め上げられるんだな……!!」
「……第二のサンダ、発見…?」

……いや、アイツはドMを騙るドSだ。幸いこっちは相手の責め方を熟知していない…はず。

「俺もそっちの世界に行ってみてぇなぁ…。殴られてぇ……」
「…………」

……自分のMを隠さない。コイツはサンダに匹敵するMだ…。

「……っ!! ち、違うぞ! 今のは独り言だからな!!」
「慌てすぎて訂正する所を間違ってんぞ」

自然に口から漏れた自分の言葉に気付いたミルハ。…独り言なのは言わずとも分かるだろ。

「と、とにかく俺は寝る!! 電気消せよ!!」
「…ったく。素直じゃねぇなぁ…」

ベッドの半分に体を縮こめるミルハ。俺はドアのすぐ横にある電気のスイッチをオフにして、ミルハの寝るベッドに入った。…意外とでけぇベッドだな。これなら落ちる心配もなさそうだぜ。
俺はミルハに背を向ける形でベッドに入ったまま、夢の世界へ旅立った。














「……う…っ……!!」

……なんか、息苦しいぞ…?
俺は唐突に目が覚めた。とりあえずは状況確認。

「……こ、これは…!!」

俺の首には太い腕が。
俺の足には大きな足が二本。
………そして…

「……股間に手がいく意味がわかんねぇぇぇ…!!」

何故か俺の股間には大きな手が添えられていた。いずれも俺の後ろから伸びている……ということは、ミルハだ。

「…まだどれも添えられてる程度だ。刺激しねぇように……」

首に回されている腕は少し力が入っているように感じるが、それでもどうにか出来ないほどではない。
俺はまず、首に回されている腕に手を伸ばした…。

「………うっ…ぐっ……!!」
「…ぐぉっ!? や、やべぇ…!」

夢にうなされたミルハの体に力が入った。俺を縛る手足が余計に絞まる。

「……ぐっ、ぁ、ぁぁ……!!!」
「…や、やめ……ぐぅ…!!」

更に力を増すミルハ。首が絞まり、体を固定され………アソコを思いきり鷲掴みにされた。こんな事されちゃあ、もちろん……

「…うっ、ぐぁっ、あぁっ! …ど、どんな夢見てんだよ……!!」

強弱をつけながら絞めあげるミルハ。…ヤベェ!! もう我慢出来ねぇぞ!!?

「………っ!! ぐ、ぁぁっ……!!!」
「―――ぬぉっ!!??」
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