宝物
□騎士の証
1ページ/8ページ
俺達の絆の始まりは簡単。姫様を護ると言う想いの共通からだ。
「おや、イザじゃないですか。」
「ソウラン、仕事は?」
「さて、何の事でしょう?」
背後から現れた緑色の同僚を睨み付ける。いつだってサボるのがソウランだ。
「機密情報、処理しなくて良いのかよ。」
「君こそ、ラムの所へ行かなくて良いのですか。」
「今日は非番だ。」
「おや、残念ですね。」
何が残念なのかは、聞かなかった。話がややこしくなるだけだ。
「ラム様に迷惑がかかるだろ、仕事戻れよ。」
「ええ、戻りますとも。騎士団の方にね」
「ボコられてこいや。」
「おや、怖いですね。では、失礼します。」
ソウランの後ろ姿を見送ってから、図書寮へ向かう。