カカシ×ナルト.1

□最近の日常
2ページ/3ページ

カカシが見えなくなってしまうと、ナルト君はサクラの方を向いて口を開きました。

「サクラちゃんって、やっぱり凄いってばよ」

「普通よ、ただカカシ先生が失礼な事言うから」

「そうだってば?でも俺は助かったから、サクラちゃん。ありがとうだってばよ」

輝く笑顔をサクラに向けて、お礼を言うと疲れたから寝たいからとナルト君は家に向かいました。

「ふぅ〜。クタクタだってばよ」

「マッサージしてあげるよ」

「本当だってば?」

「うん」

「ありが.....と....う?」

「どうしたの?」

「なんで?なんで居るんだってばよ」

「は?」

「いや、なんで居るんだって聞いてるんだってばよ」

「なんでって、そりゃ愛の奇跡じゃない?」

「どうして?」

「俺。サクラに殴られて、遠くに飛ばされたでしょ」

「うん。それで?」

「殴られた衝撃で、気を失っちゃってさ〜」

「うん、うん」

「気付いたら、ナルトのベッドの上に居た」

「えー、ありえないってばよ」

「嘘じゃないよ〜。それのおかげで怪我とかしてないし」

「本当に?」

「うん。だからさ、俺とナルトは運命で結ばれてると思うんだよね」

「そうかなぁ」

「絶対そうだよ。だってナルトの担当上忍になったのは他の誰でも無く俺だったろう」

「そうだけど」

「ナルトだって、俺の事を格好良い、優しい、強いって言ってたじゃない」

「言ったよ。でも、それが運命って事になるのは変だってばよ」

「どこが?」

「どこって言われたら、ちゃんと言えないってばよ」

「でしょ。やっぱり俺とナルトは運命の相手なんだよ」

ナルト君は、カカシに色々言われてウーンと唸って長い間難しい顔で悩んでます。

「ナルトは俺の事嫌い?」

「嫌いじゃねーってばよ」

「じゃあ好き?」

「おう」

「俺も好き。誰よりも一番大事だよ」

と、カカシはナルト君の為に開発した極上の笑顔を向けて言いました。

「え......それって」

「告白だよ〜」

「あれ?なんか話変わ「やっぱり運命なんだろーなぁ。ナルトはどう思う?」

「俺も言われてみれば、そう思えてきたってばよ」

「やっぱり運命でしょ」

「そうかもしれないってばよ」

「ナルト、運命の相手とは付き合うべきだよ」

「そうなのか?知らなかったってば」

「って事でナルト、俺と付き合って下さい」

「分かったってば、カカシ先生は俺の運命の相手だもんな」

ナルト君はとても可愛いらしい笑顔を向けて言いました。カカシはそんなナルト君の笑顔にやられて、盛大に鼻血を吹き出してしまい

「ナルト、その笑顔はさ......俺以外の奴らに見せないでね」

と、言って吹き出た鼻血を綺麗に拭いて行きます。ナルト君は少しの間首を傾けて、考えていましたが途中で飽きたらしくカカシに向き直り

「さっきの笑顔は、運命の相手にしか見せないってばよ」

と、顔を真っ赤にして言いました。それを見たカカシは、どうしようも無くなりナルト君を強く抱きしめたままで微動だにしなくなってしまいました。

「カカシ先生、どうかしたんだってば?」

「何でも無いよ〜」

もう20分間は動け無いで居るのに痺れを切らしたナルト君は、カカシに

「先生。俺さ、立ってるの疲れたから良い加減放して欲しいってばよ」

と、言いました。するとカカシはナルト君をお姫様抱っこして

「これなら疲れないし平気でしょ?」

と、答えました。ナルト君は、恥ずかしくて早く下ろせとカカシを睨みます。しかし、カカシにはナルト君が頬を染め上目使いで見上げてる様にしか見えません。

「ナルトは可愛いなぁ。今直ぐ食べちゃいたい」

「んなッ」

「俺は本気だからね」

「や、あの、ちょっと少し落ち着こうってばよ」

「別に、俺は落ち着いてるけど?」

「アハハ」

ナルト君は乾いた笑い声を上げると、カカシから逃れる為にもがき始めました。

「コラッ。ナルト恥ずかしいからって逃げるんじゃない」

「ち、違うってば」

「何がよ?」

「恥ずかしいんじゃなくて、ただ嫌なだけだってばよ」

「え..........」

カカシはがっくりと肩を落とし

「俺の大好きな、ナルトに嫌われた。くそぉ...これから一体、何の為に生きてけば良いんだ」

と、同じセリフを何回も繰り返して喋るカカシに、ナルト君は自分の言い方が悪かったと反省しました。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ