++ 展示U ++

□届けたい気持ち
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雲雀恭弥は気が立っていた。

今日はバレンタインデーの為に、いつも以上に風紀の乱れが目立っていたからである。





届けたい気持ち





放課後に雲雀が下駄箱を開くと、こんな狭いスペースにどうやって入っていたのかわからない程大量のラッピングされた箱が雪崩の如く落ちてきた。

群れるな!と一瞬蹴散らしそうになったが、後始末が面倒そうだったので、風紀委員に処分させた。

どこの誰ともわからない者が、衛生面がよろしいとは到底言えないであろう場所に置いていったものに、雲雀は触る気にもならなかった。



苛立ちが最高潮に達していた時、並盛中の校歌が流れ出した。

音源は雲雀のケータイである。

乱暴にケータイを掴んでディスプレイを見た雲雀は一瞬目を見開く。

先ほどまでのぴりぴりした空気は鳴りを潜め、2、3秒経ってから静かにケータイを耳にあてた。


「・・・もしもし」

『お、やっと出たな』


スピーカーから聞こえてきたのは陽気な青年の声。


「何か用?」

『あぁ。そっちにはもう届いてるか?』

「は?」


雲雀は声の主・ディーノの言葉の意味がわからなかった。

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