小説

□abnorme
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今日が何の日か恭弥くんは覚えているのでしょうか…
自分の事ですら危ういというのに、僕の誕生日なんて覚えられるはずがありませんよね。

「はぁ〜…」

骸はそんな事を思いながら並盛中学の応接室へとやって来ていた。

コンコン。

「入りますよ…」

どうせ来るなとか、帰れとか言われるのがオチだと思いますがね…

と骸は思いつつも、応接室へと入って行った。


ところが…

「やぁおはよう、骸。今日は君の誕生日だったね。…はいこれ、誕生日プレゼント。こんなので良かった?」

今日の雲雀はよくしゃべる。
しかも骸の誕生日を覚えていて、さらにはプレゼントも用意するというありえない状況になっていた。

骸は後ずさりながら

「どっどうしたんですか!?」

と言ったが、雲雀は何の事か分からない様子で首を傾げていた。

骸が呪文のように

「ありえない…絶対にありえません!」

とか何とか一人でぶつぶつ言っていると雲雀が

「ねぇ骸、どうかした?」

とうわ目づかいで言って近くに寄って来た。

「ちょっと待って下さい!」

骸はそう言って真剣な顔をすると…

「これはひょっとすると、例のアレじゃないですか?」

と言ったが、雲雀は不思議そうに

「例のアレって…?」

と聞いた。
骸はため息をついて

「例のアレとは…」

と言いかけて

ガバッ!

「夢オチ!!」

そう大声で言いながら布団から半身を起こした。

そう…
夢オチだったのです…



end.



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