LONG fast

□MP:9 メイキング・6班!
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班編成なんて一悶着あるにきまってる
けど、それでもできれば穏やかに済みますように…




「先生がいませんがHRを始めたいと思います
 先生からお話があったように魔法授業も基礎期間が終わり来週から本格化します
 通例通りこれからは班編成(チーム)で授業を受ける事となります」

ゾワゾワとどこかピリピリした空気の漂う教室
どこかあまり興味なさげな凛は頬杖をつきながらその話を聞いていた
隣の九澄は熟睡している

「各班男女5人程で集まってもらいます。得手不得手をカバーし合える友達で組むと成績に有利です」

(友達かー…愛花ちゃん達と組めるかな?)

でも一応九澄と組まなきゃマズイし…
できれば仲のいい人と組みたいのだが…

(あ、でももしかしたら新しく友達つくるチャンス?)

「よく考えて仲間を決めて下さい
 それではこのHRの時間各自…」

まだ言い終わってないのにガタガタと立ち上がるクラスメート達
物凄い勢いで…

(なんかこっちに来てる〜〜!!)

「九澄!!」
「加水さん!!いっしょになろ!?」

一気に囲まれる2人
先程まで寝ていた九澄には事態がよくわかっていない

「同じ班になろーぜ!前から友達になりたかったんだ」
「いいえ私達と班組んだ方が得よ!!」
「ちょ…ちょっとー!!」

なんだか良く分からないままもみくちゃにされる九澄と凛
あちこちに腕を引っ張られて少々混乱気味である

「ズリーぞ!!自分トコに九澄入れて得しよーとしてんだろ」
「お前だって!」
「ちょっと、今まで一言も加水さんと話した事無いくせになにしてんのよ!」
「それはそっちも同じでしょー」

頼むから耳元で叫ばないで欲しい

「俺がもらう」
「いや俺が…」
「加水さんは私の班よ!」
「私達の班よ!」

ぐいぐいと腕を引っ張られる

(あ、マズイ…怖い…)

ただでさえ人見知りなのにこんなにいきなり囲まれては…
このままじゃパニクる

「凛!?」

それに気付いたのは九澄だった
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