LONG fast

□MP:10 レッツ魔法
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今回の授業では10キロ弱の岩を30秒間1メートル以上上昇させる事
魔法は今から入力でも構わない

「オイ九澄、ちょっと手本見せてやれ」
「は?…っと俺はあんまり人前で能力見せびらかしたくねーから」
「いいからやれ」

焦る九澄だったが柊の手の動きにピンとくる
恐らくここで魔法を披露する事で今日は何もしなくても不自然に思わないようにするのだろう
そうとなりゃ後は演技力

「アハハしっかたねーか…ちょっとダケだぜ?
 そーだなそんな石コロじゃもの足りねーか。どーせならアレくらいいきますかセンセイ?」

と言って指差すのはそのゆうに3倍はありそうな巨大な岩
彼がプレートを投げ(実際は柊)、ひょいと浮かす
おおおと湧く歓声

「一Mじゃつまんねーしガケ上くらいいっとくかー!!」
「ふわぁ、派手なパフォーマンス」

だけど最初が派手であればあるほど信じ込みやすいし、
これで暫くは九澄のプレートが疑われるという事はないだろう
全く、計算高いのかお調子者なのか

(でも、頭の回転は速いんだよねぇ)

見事崖の上に落ちる巨大な岩

「スゲーさっすがゴールド。格が違うなー」
「ホント俺らにゃ参考になんねーよな」
「まったく…これじゃ手本にならんだろう。次、加水」
「は、はいっ」
「お前が手本を見せてやれ」

お手本…そう言われて考え込む
レッドアイアンでも出来そうな魔法と言えば…

「ウイング・ジャンプ」

凛がプレートを一抱えある岩に放り投げれば、
両脇から小さな羽根が生えてふわふわと飛翔した

「うむ、安定感もあるしふらつかずに静止しているな。合格でいいだろう」

やった、と内心喜ぶ凛
周囲からも暖かな拍手が送られた

「ま、ゴールドだから当然だがな」
「あう」

そこに柊の痛い一言
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