LONG fast

□MP:4 御挨拶ライブラリィ
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彼の目は呆れる、というよりも諭す、に近かった
その反応は初めてだったので思わず目を丸くした

「それで?」
「わ、わたし、昔魔法特区に…住んでて…」
「ああ、それで以前修行したってこと?」

コクコクと頷く
その姿があんまり必死で可愛いから思わず頬の筋肉が緩んだ

「そっか、じゃあスタートの時点で差があったんだね。道理で」
「ごめんなさい」
「別に謝る事じゃないだろ。むしろ誇りに思うべきなんじゃないかな?」

まさに目からうろこ、といった感じで大門をまじまじと眺める凛
今までとにかく注目されるのが嫌でこそこそした生活送って来ていた自分には考えられなかった
誇り、と言われれば確かにそうも思えてくる。むしろ思わない方が逆に不自然なくらいだ

「すごいね、大門君」
「え?いや別にそんなこと…
 とにかく、僕はまだレッドアイアンだけど君に負けるつもりは一切ないから」

何を根拠にそんな自信がつくのだろう。爪の垢煎じて飲ませて貰いたいくらいだ
それじゃあ、と去っていく彼。何がしたかったのかはよく分からなかったけど

「格好いいなあ」

あの生き様は見習いたい




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