LONG fast

□MP:28 熱血!クラスマッチ
2ページ/5ページ



「要するに敵K・Cの風船目指しながらなるだけ敵Cも倒していくってー戦いだよな」
「私王様だけどここ動かない方がいいのかな」

チームの陣で桃瀬が自分を指差しながら尋ねる
各々が自分の意見を言っていった

「敵が来るまで当面はここにいた方がいいんじゃね?」
「下手に動いても危ねーしな」
「ただウチは九澄と加水がいるからさ、D組も下手なポイント稼ぎは避けて風船狙いをメインに攻めてくると思うんだよな」

津川の言葉に尤もだ、と納得するチームメート達

「打ち合わせたようにG・C中心にK・Cの守りと逃走をガッチリやって、
 後は攻め組の結果待ちっつー正攻法でいくぜ」
「あ…あのさ、やっぱ俺K・CかG・Cやりてーなー…なんて」
「「「ダメー!!!」」」「アホか!!もったいねー」
「やっぱり?」

A・Cよりは魔法使う可能性がなさそうだと踏んだのだがやっぱりあっさりとダメだし
落ち込む九澄をよしよしと凛がなぐさめた
と、そこに九澄の名前を呼ぶ可愛らしい声が

『大賀、大賀!!』

言わずもがな、ルーシーだ

「バ…バカ!周りに人がいる時は話しかけてくるんじゃねぇ!!」
『要は敵の風船割っちゃえばいいんでしょ?私がやってきてあげよーか?』

九澄の焦った声も聞かずに提案するルーシー
ある意味画期的かもしれないがそれはルール的に無理がある

「それは無理かなぁ」
「エリアには審判が見てるからな。何の脈らくもなく風船が割れても勝ちにはなんねーの」
『ふ〜ん』

言われた通り、エリアには審判玉がふよふよと漂っていた
その審判玉から放送が流れ始める

「あと3分で試合が始まります。ここでC組対D組の試合限定の追加ルールをお伝えします
 C具っ身の中に他の1年生生徒に比べ突出した魔法力を持つ生徒が二名います
 試合の公平性を保つため協議した結果、彼らをVIP・Cとして設定する事となりました
 その選手は九澄大賀、及び加水凛」
「「VIP?」」

首を傾げる二人

「VIP・Cは倒された際設定点の3倍が敵チームに入ります」
「だっ…3倍?一人で18点かよ!!」
「なお彼らのCは今後の試合も含めてA・Cに限定される事になります」
「マジかー!!」

動揺するC組
要するに九澄と凛を倒せばゲームクリアなのだ
流石に厳しいルールだがゴールドプレートという事を考えれば納得せざるを得なかった

「つー事は凛は誰かと交代だな」
「あ、じゃあ俺がG・Cやるよ」

と言う訳で凛と次原がCをチェンジ

「オイ待てよ!急にそんなルールはねーだろ!!」
「3秒前…2…1…」

九澄の訴えも届かず、非情にもゲームは始まってしまった
一気に走りだすチームメイト

「九澄!!決まっちまったもんは仕方ねーよ油断すんなよ」
「おめーうっかり倒されたらタダじゃすまねーかんな!!
 一年間クラスのパシリさせるぞ」
「ひ〜超VIP待遇!!」

スケボーで走り去りながらの津川の台詞に戦慄が走った
いつも思うのだがこういう時凛がその対象から除外されるのはどうしてだろう
…やっぱ女の子だから?
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ