LONG fast

□MP:26 モザイク色恋心
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「あ、帰って来た」
「凛ちゃーん」

2人が教室に戻ると待ち構えていたかのようにクラスメートが押し寄せる
最初こそパニックを起こしかけていた凛も今は大分慣れて来たものである
…反射的に九澄の背に隠れてしまうのはどうしようもないけど

「クラスマッチのメンバーなんだけど凛ちゃんに出てもらいたいんだ」
「凛がいれば百人力だし」
「九澄も加わればウチのクラス最強じゃん?」

上から順に委員長、桃瀬、出雲
この3人との交流も大分深くなってきた凛は誘ってきてくれた事がまず嬉しかった

「えと…わたし、出ていいの?」
「「「もちろん!!」」」
「じゃあよろしくね?」

これで堂々と九澄のサポートもできるし
正直ゴールドと言う事で引け目を感じていたがクラスマッチ自体はすごく楽しそうなのだ

「俺は出来ればK・CかG・Cがいいんだけどー…」
「「「「「駄目ー!!!」」」」」

即座に反対されてしまった
いつの間にか投票されていた用紙の結果断トツでA・Cに決定

(んー…せめて大賀がフィールドの場所を全て把握できれば…)

うまく行けば試合中ずっと逃げ切れ回れるかもしれない
ふと視界に入ったルーシー

(あ!)

まさにいい案だ
早速九澄に知らせようと思ったのだが…

「席に着け。授業を始めるぞ」

(んもー!柊先生タイミング悪いんだからー!!)

担任の授業開始の声によって遮られるのであった

そんでまぁ適当に聞き流して授業終了


今度こそ―

「何か外が騒がしいな?」
「え?」

九澄につられて廊下に出てみると…

「んが…!!どしたのこの騒ぎ」
「てか何事!?」

廊下には体の至る所がモザイクだらけになった生徒で溢れていた
え、何コレ

「何か透明な小さいのが宙に浮いてたの。それに触ったらこんなになっちゃって…」

近くに居た女子生徒が答える
彼女の手は確かにモザイクで何も見えなくなっていた

(宙に浮く小っさいの…)

思い当たるものは…

「行くぞ、凛!!」
「う、うん!」
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