LONG fast
□MP:23 独立ノースサウス
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「でっ…ルーシー」
ぎょっと目を丸くする九澄
ルーシーというどこか聞き覚えのある名前に首をかしげた
ああそうだ思い出した
「ルーシーってあのマンドレイクの?」
昨日の洞窟探検で九澄のナビをしてくれたという
あの時は自分のマジックプレートが機能していたので姿は見えなかった
いやそれは今も変わらない筈
なのにどうして今自分はルーシーの姿が見えるのだろう
「お前…何してんだこんなトコで!つか浮いてんじゃねー!人に見つかるだろが!
『平気よ。大賀と凛にしか見えてないからー』
「え?わたしも?嬉しいけど」
自分はルーシーの事は九澄から聞いてはいたが姿は見えなかったし声も聞けなかった
すると凛の周りをびゅんびゅんと飛び回る
『だって大賀の友達なんでしょ?それに可愛い子は好きだしー』
「…そっか。よろしくねルーシー>
ぎゅうっとその小さな手を握って握手する2人
なんだか入り込めない空気を無理矢理九澄が割って入った
「おい、学校に居すわるんじゃねーだろうな」
『もちろんその気だけど?こんな魔力が手に入って大賀には感謝してるワ〜。あの暗い寂しい住みかともオサラバできたもんね〜』
はうーと思いっきり伸びをするルーシー
まぁ確かに洞窟でずっと動かないまま生き続けるのも面白くなかろう
「じゃあこれからずっと一緒だね」
『うん。ここの方が楽しそうだしー。せっかく身に付けた魔法使わないともったいないモン
魔法の使えない大賀にとっても私がいた方がよくない?』
「!!?ってお前なんで俺が魔法使えない事を…」
知っているのだろう
それには思わず凛も驚いた
『それよか急いでたんじゃないの?』
「「そ…そーだった執行部!!」」
再び走り出す2人
観月やルーシーの事ですっかり忘れていた