LONG fast

□MP:15 マジック0
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「しっかし意外だな、凛ってもっとドンくさいかと思ってた」
「えーひどいよ久美ちゃん」

魔法解除されて怪我を治してもらって、ついでに荒れた教室も片付ける凛
反省文云々はとりあえず今は後回しにする

「さすがゴールドプレートってか?」
「九澄といい加水といい、従兄そろってスゲーよな」
「俺らも頑張らねーと」

わいわいと盛り上がる男子達
別に盗み聞きをするわけではないが段々と話の展開が変な方向へと持って行かれた

「よし決めた!俺魔法を極めるまで彼女を作らねー!!」
「良く言った堤本!俺も同感だぜ」

堤本を発端に、その誓いがどんどん周囲の男子へと広まっていく
伊勢、津川、田島、次原…殆どの男子がその誓いへと参加して言った

「ホントバカね男子って」
「あんな事言っといてどーせ好機が来たら裏切る気満々だろーに」
「よーするに予防線張ってるんでしょ。ダッサイ連中」

上から順に出雲、桃瀬、氷川
その言葉を黙って聞いていた凛が苦笑した
しかしノリのいいクラスだな

「………」
「委員長?どうしたの?」
「え?あ、ううん何でもないの」

そう?と少し納得のいかない凛
彼らが『魔法を極めるまで彼女を作らない』誓いを始めてからなんだか表情が浮かない気がするのだが
彼女の視線はある一点に向かっている

(んー…もしかして委員長、あの中の誰かが好きなのかな?)

そうだとしたら男子はとんでもない誓いをしてしまったのでは…





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