LONG fast
□MP:15 マジック0
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いつのまにか本当の格ゲーのようにFIGHTの文字が二人の間に出てくる
構える三国
「あんたとは実は一回戦ってみたかったんだ。できたら魔法ヌキでやりたかったけど」
勝負!!とバトルが始まる
物凄い勢いでキーを叩く乾。これ本気だよ
それにつられて三国の動きも激しくなる
「ちょっとー!マジメに相手しろよ」
「女相手にできるか…」
どこまでもフェミニストめ
ふう、と凛が溜息をつく
「女とか男とか言ってたら私いつまでたっても解放されないんだよ
早く倒せってば」
「そんな事言ったって〜!!」
ヤケクソ紛れに攻撃をかわして向かおうとするのだが
やっぱり相手は女の子
どうしても手は出せない…
と、そこで見事な蹴りが炸裂
「なかなかだけど防御が甘すぎね…」
「やかましー!!」
「大賀、交代」
はい、と肩に触れて九澄の前に躍り出たその人物は…
「凛!?」
ついでに九澄に治癒魔法をかけて後ろに下がるように指示する凛
先程の三国とはまた違う構えで用意する
「大賀は女の子傷付けらんないから」
「ば、バカ!お前がやったらもっと怪我するだろ!!」
「そうだよ危ないよ##NAM#2##ちゃん!」
慌てる三国達
だけど凛は聞く耳を持たずコントローラーを握る乾の方を見て言った
「ミッチョン、本気でかかってきて!」
「でも…」
「おい、危ねーぞ加水」
自分達でもやられたのに、と焦る男子達
「行くよ!」
「くっ…怪我するなよ!凛!!」
操作されてるとは言え、元々空手をやっていた三国
実力はかなりの腕前だし、スピードもある
だが凛は全ての攻撃をかわしていた
(これなら…胡玖葉ちゃんの方が早い)
「はっ!」
「うわ!」
三国のキックを伏せて回避するとそのまま足払いする
バランスを崩した彼女の背後に回り込み、
「ごめんね」
手刀を食らわせた
GAME OVERのテロップが流れて魔法解除される三国
どさりと倒れ込んだ彼女に急いで治癒術をかける
「す、すげー」
「流石九澄の従兄…」
小さな身長華奢な体
だけど見た目からは想像もつかないパワーを持っている凛だった