LONG fast

□MP:14 シルバーの友情
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「それはたまたまだ!俺はそんなつもりは全く…」
「別にいいさそんな事で腹なんて立ててやしねーし」

腰のウォレットチェーンを巨大化させる伊勢
慣れた手つきで振り回し、永井の腕を捕える

「俺が許せねーのはその後の事だしな
 お前が来てるって事は相手は怪物1年生共じゃなく、お前がしてくれるのか?」
「…ああ。九澄達は…関係ない事だし」

さっきと言っている事が違う
それに、先程彼は公務とロッキーの具現化でもう魔力がないと言っていた

「いつまでもわだかまりを残していても仕方ないからな…お前の気がすむならここでとことんやった方が…」
「ああ?」

鎖の絡まった腕を引っ張りながら言う永井に更に切れる伊勢

「そういう…俺一人が原因のような言い方がムカツクんだよ!!」

伊勢の魔法の扱いは相当のものだと思う
長い鎖を巧みに操って永井を壁に叩きつけた

「がは!!」
「どーしたロッキーの出番じゃねーのか」

更に追撃をかけようとする伊勢
だが、

ガシッ

「まてってーの。俺の了解なく勝手に始めんなって
 俺との方が先約だろーが」
「大賀!!」

伊勢の鎖を掴んで動きを止めさせる九澄

「九澄!!いいんだ…これは俺と伊勢の…問題で
 お前は立会いだけ…して…」

(大賀…支部長を庇って)
魔力が殆どないというのなら戦闘能力はほぼ九澄と同じ
いや、運動神経で言えば彼がどれくらいなのかは分からないが確実に九澄の方が上だろう
それを黙って見ているなどできない性格なのだ

「あんたらの問題は後でゆっくりやってくれよ。俺にとっちゃ今目の前に居るのは魔法を暴走させてる校則違反者でしかねー
 チャッチャと片付けて反省文書かせて終わらすから。なァ」
「言うじゃねーか」

ジャラと音を立てて伊勢の鎖が永井から離れる
かと思うと集合して一体化し、ボクシングのグローブのように変形した

「チャッチャと片付くもんかどーか…試してみるか!?」

物凄い威力のそれは九澄を容易に吹き飛ばした
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