LONG fast
□MP:14 シルバーの友情
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屋上は色々と思い入れが深い
…つっても伊勢にしごかれた記憶しかないけど
「俺と伊勢は…何となしに…気の合う同士で…出逢ったのは聖凪(ここ)入ってからなんだがお互いに魔法を学ぶ事に熱中した同士で…
1年の時はだいたい行動を共にしていたもんだ…魔法の成績を競い合いながらも協力して研究もしたりして…
そして1年の後期には…2人とも執行部の部員入りした…お互い…どっちが先にシルバープレートになれるか競い合っていたんだ」
「伊勢先輩も執行部だったんですね」
「ちょっと意外だよな」
「どちらかというと学校の治安より…魔法を特権的に使える事に関心があったようだが…あいつの場合」
弟曰く勉強も運動もソツなくこなす人
きっと魔法もそれ相応の実力があったのだろう
「そのせいか仕事は…マジメではあったけど、やがて手荒な面が…目立ってきて」
いつしか生徒に必要以上の力を使うようになって来た
それは執行部内でも問題視され、永井は伊勢に休部を促した
伊勢も彼が言うのなら、と了承する
だが、いつのまにか永井の説得で伊勢が休部という形になってしまっていた
それから二人はすれ違い始めたのだ
「伊勢は…根はそんなに悪い男じゃない。少しやり方は乱暴だ…けど
少し離れる事で執行部の活動を見れば…そんな過剰な行動は必要ない…という事をわかってもらえると思ったんだ…
何より…あいつには…魔法を…暴力の道具のように…
使ってほしくなくて…」
と、永井の過去話をずっと聞いていたのだが
気付けば約束の時間が近づいていた
「よく考えたらこーゆー問題は部外者入るとヤヤこしくなるだけだよなー俺らは…いない方が…ハハ
つか…ちゃんと話し合えばいいのによ」
九澄の尤もな言葉に尻込みする永井
「いや…その俺はどうも…口下手で…」
「その帽子があるじゃ…って口悪すぎか」
人見知り、というよりも人前で話すのが苦手な人なのだろう
帽子に話させようにも口悪すぎて伊勢相手じゃ喧嘩にしかならないし
「いやロッキーは…実は…その」
「そいつがしゃべると本当の事が判っちまうから都合悪いよな
今の話じゃズイブンお前寄りな内容に聞こえたぜ」
「伊勢!!」
大魔王降臨
てかいたのなら最初っから声かけろよ
予想より来るの早かったし
「都合の悪い話は抜けてっしな
俺が休部してる間は1年か次期支部長を決める時期だったんだよな。見事お前が選ばれたワケだが
そん時1年でお前に魔力で張り合えたのは俺くらいだったし
ま、俺にはガラでもなきゃ興味もなかったけどお前にしたら俺は邪魔だったんだろうな」
なんだろうこの感覚は
伊勢はもう他人の言葉を全て拒絶している
このまままじゃ本当に
(支部長と先輩が)