LONG fast

□MP:13 魔法のいたずら
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「ったく人使い荒れーぜ!つか…この学校問題が起きすぎなんだっつーの!」

バタバタと廊下を疾走する2人
時間短縮の為、と九澄が手摺から下の階に飛び降りる

「早く行かねーとまた文句言われちまう〜」
「待って大賀!危ないよ」
「あっやべ!!誰かいやがる」

丁度その階段から誰かが上がって来るのが見えた
危ない!と言おうとしたその時…

ジャラッ

巨大な鎖が九澄を捕え、下に投げ落とした

「お前は…」
「伊勢兄!?」
「大賀大丈夫ー?…って、あ、伊勢君のお兄さん」
「だからその言い方はやめろ」

すみません、と謝る凛
以前にも同じ事言われてた

「めずらしい所で会うな」
「アハハ…ホ、ホント」

魔法解除しながら階段を下りる伊勢
凛もそれに続いた

「ちょっと急いでたもんで…次に階段飛び降りる時は女子でもいる時にするわ…ハハそんじゃあ」
「失礼しまー…」
「待てよ」

((やっぱダメっスか?))

凛にいたっては肩をがっしりと掴まれて逃げようにも逃げ出せない現状

「魔法執行部に入った1年ってーのはお前らの事だろ?噂は聞いてるぜ
 頭の永井は相変わらずか?とぼけた態度してんだろーな」

永井…そう言えば支部長が永井って名字だった気がする

「一つ忠告しといてやる。あの野郎には気をつけた方がいいぜ。信用してると裏切られるからな」

何だかまるで自分が永井に裏切られたような言い方
彼と支部長の間で何かがあったのだろうか

「俺もズイブン苦水飲まされたからな。痛い目みたくねーんなら早いとこ縁を切るんだな」
「っとまてよ!何一方的な事言ってんだ」

「…まったくです。そんな言われ方は…その、心外で…」

そこにちょうど現れた噂の当人
いつもよりも険しい表情
だが…

(なんか、悲しそう)

「ほータイミングよく本人が現れやがったか」
「あの時はやむをえない…その…事情が…」
「あ゛あ?弁解なら山ほどきいたさ」

彼の言葉を切り捨てるように言う伊勢
二人の間に何かがあった事は確かのようだ
しかし、状況を更に悪化させる輩がここにいた

<けっチキン野郎が終わった事をいつまでもグダグダと>
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