LONG fast

□MP:13 魔法のいたずら
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「く、ぁ、んーー」
「大丈夫?凛」
「あぅぅ、文美ちゃーん」

執行部の仕事に休みはなかった
本当に文字通り休み時間になる度に呼び出しくらっているのである
これにはいくらタフな九澄や凛でも辛いものがある

「大丈夫?九澄くん。なんだか執行部に入ってから日に日にくたびれていってる気がするけど」
「何だか最近愛花と九澄いい感じよね」
「そうだねー」

起きる気力もないのでぺたんと机に寝そべったまま答える凛
そんな彼女を出雲がじぃぃっと眺めていた

「あんたと九澄ってやたら仲いいけど、愛花とひっついちゃっていいの?」
「大賀は殆ど兄弟だから。大賀が幸せならいいんじゃないかな」

そーなの?と何だか面白くなさげな出雲
と、そーしてるとわらわらと女子がやって来た
以前なら考えられなかった状況だ

「愛花〜心配なのはそんな事じゃねーんじゃね〜の?」

ひょこっと三国が突っ込んだ
愛花の額をつついて面白そうな顔で笑う

「気にしてんのは執行部の黒髪の先輩だろ?」
「ちょっ…何言ってんの久美!」

(あらら、何だか面白い展開に)

「勧誘されてく時みょーにベタベタしてたもんねー。九澄の事えらく気に入ってたみたいだしー」

ヒョヒョヒョと笑う三国
あああ美人が台無し

「執行部ン中でより親密になっちゃってんじゃないかって気になってんじゃないのか?」
「そっそんなの全然私には関係ない事じゃない!!どーして久美はどーゆう事を…」

あ、今何か九澄に突き刺さった
しゅうしゅうと煙を立てて昇天する九澄

「九澄くんだって迷惑…九澄くん!?
 も〜やっぱムリしてるんじゃないの?少し休まないとダメだよぅ」

明らかに違うだろーに
それに気付かない鈍感さは拍手を送るものがある

ピリピリピリ

びくっ

「っあーまた呼び出しだ。執行部行かねーと」
「そだねー。文美ちゃん、今日子ちゃん、委員長、桃ちゃんまたね」

休みなんて全く与えられない
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