LONG fast

□MP:12 執行部インバイテーション
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「退学にならなくて済むのか?」
「俺らも心配してたんだぜ?クラスの大戦力だしな」

わらわらと寄って来る男子生徒達
慌てて九澄の背中に隠れる凛。相変わらず他人は苦手である

「班は違ってライバルだけどやっぱ他の組にゃ優位性(イニシアチブ)持ちてーしな」
「まァとりあえずまたよろしくな」
「魔法じゃ世話になるのは俺たちだろーけど」

(いいなぁ大賀は)
そこにいるだけで人が寄って来るのだから
人が寄って来ると反射的に逃げてしまう凛とは大違いだ

「んでもさ、九澄が来てからは加水も変わったよな?」
「「え?」」
「それは私も思ったー」

今度は女子もやって来た。
何がどう変わったのか分からず首をかしげる二人

「前は休み時間のたびにクラス離れてたけど今は結構いるしね」
「ずっと愛花達といるけど本当は私達も話してみたかったんだー」

そう言ってくれるのは委員長や出雲達
そうだったのか、と今更気付いた

「け、敬遠されてるのかと思った」
「そりゃ最初はびっくりしたけどね」
「ゴールドプレートだもんねー。九澄君が来てからは随分慣れたけど」

あははと勝手に盛り上がる女子たち
相変わらず背に隠れたままの凛を九澄が前に引っ張り出した

「にゃ!」
「コイツそーとー人見知りだからよ、そっちから構ってくれねーかな?」
「「「勿論!!」」」

任せて、と親指おっ立てる女子たち
戸惑ったように九澄と女子を見比べる凛だったが…

「あ、ありがとう。よろしくね」

へにゃりと笑った

「「「「「………」」」」」
「あ、あの…」
「「「「「可愛いー!!!」」」」」
「にぎゃー!!」

あっという間に女子たちにもみくちゃにされる凛
これでは人見知りだなんて言っていられる場合ではないかもしれない
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