LONG fast

□MP:10 レッツ魔法
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なんだか波乱の予感です




「兄貴!!」
「「兄貴!?」」

伊勢と伊勢が…あ、そーいや同じ名字だ
二人を見比べる。色素と背の高さ以外はあまり似ていない

「相変わらずしょーもねーヤロウだ。何も取柄がねーくせにみっともねー事だきゃ人一倍しやがる
 だから俺の出がらしって言われんだよ」
「この…お前こそいつも上からモノ見やがって!なめんな!!」
「いっ…おい」

言ってる事は正論かもしれないが少々口が過ぎる
伊勢も伊勢で九澄の影に隠れながらだから迫力ないし

「てめーは」

伊勢と九澄に何かあったのだろうか

(あ、そーいえば)

九澄の侵入事件の時伊勢もその場にいたような気がする

「あん時以来だな。お前そのゴミの連れだったの」
「ゴ…何だとこの〜!そりゃ俺はアンタに何一つかなわねーよ
 でも魔法に関しちゃまだ答えは出ちゃいねーんだからよ
 見てろよ俺ぁあんたよかいい成績あげてあんたの上いってやるから」
「るせえ!!誰もてめーとは話しちゃねんだよ!!」

鬱陶しそうに再び教科書を伊勢に向かわせる
こんなの丸腰じゃ適わない

「わぁ!!」
「九澄!!」

咄嗟に庇う九澄
恐らく反射的だったのだろう

「くっそーわけわかんねー兄弟ゲンカに関わりあいたくねーが、弱えーから頭押さえつけよーってのは気にいらねーな」
「…あん?」

ピクリと眉を寄せる伊勢

「そーいやお前とはケリがついてなかったな。ここで続きやるか!!」
「いい!!」
「大賀!」

半ばやけくそで襲いかかる教科書を殴り続ける九澄
凄い
確かにすごいけど

ちょっと引く

「うわぁ…」
「オイ何だアレ…?」
「本と人間でバトルしてるぞ。大道芸にしか見えね〜」

全くその通りだ

「コラそこ!校内での魔法バトルは禁止だぞ!」
「チ…」

騒ぎに気付いた教師が駆け寄って来る
それと同時に九澄がとどめの一発を放った

教科書からシルバープレートが出てくるのを回収して

「邪魔が入ったか。まいい。いずれ機会もあるだろう。そん時じっくりお前らの実力を確かめるさ」

(あれ?もしかしてわたしも入ってたりする?)

思いっきり睨まれたんですけど
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