LONG fast

□MP:28 熱血!クラスマッチ
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聖凪高校のクラスマッチは学校の敷地内自然区域にて行われる




「ふわぁー。結構岩場だね」
「サバイバルにはもってこいだな」

三国や愛花達と歩きながら周囲をキョロキョロと見渡す
背後で男子がはしゃいでいるのを見ながら先日の事を思い出していた

+++

「ねぇ、消えるのは無理でも逃げ回る事ならできるんじゃない?」
「んーつってもどこに誰がいるのかわかんねーし」
「……ルーシーはどこにいてもマンドレイク達と会話ができるんだよね?」
『そうよ。それがどうかしたの?』

「クラスマッチの会場のあちこちにマンドレイクを植えたら情報収集には持ってこいなんじゃないかな?」
「それだ!!凛!!お前天才!」
『そうしたら私も大賀の役に立てる!有り難う凛ー!!』


+++

という訳で二人で一日がかりでこのあちこちにマンドレイクを植えて来た
横目でチラを見れば視界の端には確かに植えられたばかりの見慣れた植物

「見て九澄くん、凛ちゃん。あそこがC組のスタート地点みたい」
「そうなの?」
「ここがC組の拠点になるんだね」

少し高い、開けた崖の上
スタートまでもう少しだけ時間があった
ふう、とわずかに汗のにじんで来た額を拭う
長い時間日光に当たると皮が痛むので用心を兼ねてジャージを着て来たのがアダになったらしい

「大丈夫か?」
「大賀」
「少し顔色悪いな」

そう言って凛の顔を覗き込んでくる幼馴染
昔っからの自分を知っているせいでどうも過保護になりがちなのだ
大丈夫だよ、と苦笑して手を振る

「少し暑いだけ」
「何かあったらすぐ言えよ?」
「うん」

なんだかんだで体力はあるのだ。だってのあの胡玖葉に鍛えられたのだから
そう用心する事もないだろう、と九澄も納得した

C組のチーム編成は

A・C
九澄・田島・三国・堤本・次原

S・C
愛花・乾・畑・津川

G・C
凛・影沼・出雲・伊勢

K・C
桃瀬

となっている
九澄は凛同様G・Cを熱望したが全員に却下された

「守ってよね凛」
「ち、力になれるかなぁ」

桃瀬にバシバシと背中を叩かれて苦笑する凛
ゴールドプレートが何を言うか、と全員に笑われた
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