LONG fast

□MP:16 キオクのループ
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せめて授業のテストくらい魔法試験と別の日にやってくれればいいのに





「(魔法試験かー。大賀、ちゃんと対策立ててるのかな)」

どことなく重苦しい空気の1年達
確かにこの成績でプレートのレベルが決まるし、才能のない生徒は下手すれば退学にもなる
ましてや魔法が使えなければ…問題外だ

「柊先生どこに行ったんだろう」

教室や職員室などを行ったりしてみるのだが一向に見つかる気配がない
どうしたものか…

「凛〜!!」
「あ、大…」
「どーしよ俺何も対策立ててねーよ!!」

思いっきり肩を掴まれて揺さぶられた
苦しいって。脳味噌シェイクする
(やっぱりこんな展開かぁ)
どこか予測できていた自分に拍手を送った
柊先生は?と尋ねるとこんな時に限って捕まらないらしい

「いたー!もー九澄くんも凛ちゃんも何してたの?試験始まっちゃってるのよ」
「な〜!!父じゃなくて柊!!」

ぐいぐいと愛花に引っ張られる二人
捜していたのは娘の方じゃなくて父なのだが

「?父さんなら今日は試験の様子全部見回んなきゃならないから朝から飛び回ってるわよ」

そーいえば以前にそんな事を言っていた気がする
愛花が困ったように眉を下げた

「九澄くん達には余裕かもしれないけど、今日の試験チームワークが大事なのよ。勝手な行動しちゃダメだよ
 いっしょにガンバローって言ったじゃない」
「わ…悪い」

ぽっと赤くなる九澄
おいおい目的忘れてないか
そう思いつつ愛花に引っ張られて魔法練習場へと行くのであった

「あ!!来た!」
「ははは悪い…」

軽く謝ろうとする九澄を三国が思いっきり投げ飛ばす

「あんたが来ないとみんな不合格にされるトコだぞ!次やったら本気で昇天させてやるぞ!」

既に昇天していると思うのだが…
その剣幕に凛もビクつく

「ご、ごめんね久美ちゃん」
「凛が謝る事じゃねーだろ。どーせ九澄に巻き込まれてただけなんだろーし」

何だこの扱いの差は
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