LONG fast

□MP:15 マジック0
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パチンパチンと音がする
よくもまぁこんな小さな駒からここまで気の良い音が出るものだと感心する





「そうか。とうとうM0プレートが働いたか」
「…案外早かったですねぇ」

パチン

「そうですねそんな事態が来るのは2、3カ月先かと思ってましたが…」

パチッ

「でもそーなるともう説明しなくてはいけませんかね
ところでその歩成りはちょっと…」
「ダメです待ったは3回までですよ」
「そこを何とか…」

「が〜!!!遊んでねーで説明をしろ〜!!こっちはワケわかんねーんだよ」
「こ、こら!!」

校長室でテーブルでちゃぶ台返しをするやつなんてコイツくらいのものだろうな
落ちてくる駒を避けながらそう思わずにはいられない凛だった




「そうだな…お前が体験した通りこのM0プレートは魔法の力を失わせる効力がある
 非常時に発動するようにしていたのは私の魔法だがな」
「凛を巻き込まねーよう必死だっただけなんだがな。やっぱありゃ魔法を消してたのか」

伊勢の魔法は九澄だけでなく凛までをも攻撃しようとしていた
それをどうにか回避しようと思っていたらM0が発動したのだ

「正確には魔法を無効にしたという事だ」
「無効、ですか?」
「初めに説明したように聖凪校で魔法が使えるのはここが魔法地波の生まれる魔法特区だからだ」

魔法特区…
その言葉に眼を伏せる
自分は昔確かに魔法特区にいた。このゴールドプレートが何よりの証拠だ
だが

(わたし、どこの魔法特区にいたんだろう)

それがどうしても思い出せない

「M0はその魔法磁波を押さえて魔法を無効化する
 持ち主の周りに魔法が働かない領域を作りだすプレートなのだ」

そう言ってM0の説明をする柊
手近な駒を巨大化させて九澄へとぶつける

「だ〜M0M0!!」

するとM0の作りだす空間を通り抜けた駒は小さく彼の額へとぶつかる
だが次にぶつけられた駒はポイントが足りずに僅かに小さくなっただけで思いっきり攻撃した

「…実演しなくたって言やわかるってーの!!」

それは御尤もかもしれない
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