よろず夢置き場

□したたかな君に贈る愛
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背中に走る寒気は、先程の比じゃない。
思考が、全て飛びそうになる。

「そんなに気持ちいいの?下着越しなのに…。桜子は厭らしいね」

割れ目を何回もなぞられて、突起を押しつぶされて、刺激を与えてくる。
ここが教室だということを、忘れてしまいそうになる。
いや…、もう忘れているかも知れない。
何も考えられないほどに快楽を与えられて、その快楽に従順になるしかない。

「んぁっ…きょ…やぁ…」

足に力が入らなくなり、恭弥にしがみつく。
しがみつくことで、立っているのがやっと。
次第に、確実に濡れているのが自分でも解る。
いけないことと解っている。
だけど、もう止められない。
一度与えられた快楽を知って、それを突き放せるほど、器用なんかじゃないから…。
恭弥の首に自ら腕を回し、気付いたら甘えていたんだ─…。


* * *


教室に響く厭らしい音が耳に届いて、余計に興奮していく。
誰もいない教室。
二人きりの教室に、本来なら聞こえてこない声。
きちんとしなくてはいけない風紀委員が、自ら規律を破っている。

「あっ…あぁっ…んぁ…は…ん」

無理矢理足を開かされ、茂みに顔を埋めて快楽を与えられる。
恥ずかしい格好に、思考は停止寸前。
欲望のままに、快楽を求めていく。
机に座らされ、足を開いて恭弥を求めるように操られる。
わざと音を出し、快楽を扇ぐ。
その術中に見事にはまり、懇願する。

「きょ…んはぁっ…や…もう…我慢…でき…ないよぉ」

「仕方ないな。いいよ、あげる」

そう言うと、恭弥は自身を取り出し、挿れる準備を整える。
秘部にあてがい、捕まるように告げると、一気に貫かれる。

「あぁぁん!やぁ…ふぁ…」

今までの比じゃない快楽が、全身を駆け巡る。
我を忘れて、無我夢中で鳴く。
恭弥が動く度に厭らしい音と声が響く。
外に誰かいるとか、誰かに聞かれたらとかなんて、もうどうでもいい。
ただ今は、この快楽に溺れていくだけ。
同じところを何回も突いていく。しかも、一番気持ちのいい最奥を、何回も突いていく。

「あっ…あっ…あん…あぁ…きょう…やぁ…」

縋るような声を出し、恭弥に捕まる腕に力を込めた。っと言っても、快楽のおかげで上手く力が入らない。
さり気なく腰に回された腕は、倒れないようにしてくれている為。

「桜子…」

「恭…ん…」

最後まで呼べることなく、口を塞がれた。
空気を奪われ、上手く鳴くことが出来ない。
舌を絡め取られ、舌に触れる度に背中に寒気が走る。
そしてそれは、快楽を早めていくだけ。

「んあっ…も…ダメぇ…」

口付けを離されて、恭弥は首に後を付けていた。
厭らしい音が響く中、我慢の限界を訴えた。

「締め付けが…強くなってるね…」

「あっ…あぁんっ…ダメっ…」

甲高い声を響かせながら、恭弥に抱き付く。
もう、我慢の限界。
思考が、吹っ飛びそうになる。

「いいよ。イッても…」

「ひゃぁぁっ!あっ…んあぁ…あぁぁぁ───!」

「…っ…」

ひときわ甲高い声を上げながら、絶頂へと達する。
恭弥と、同時に果てた…。


* * *


まだはっきりしない思考を無理矢理に起こし、帰り支度を整える。

「帰るよ」

「うん」

さり気なく手を差し出され、恭弥の手を握る。
大きくて暖かい手は、安心を与えてくれる。
自然と落ち着く。
いつも待っていてくれる。
でも、決して文句は言わない。
大好きな笑みで迎えてくれる。
赤く染まる二人だけの教室で、ただ一人を想っていてくれればいい。
そのただ一人は、心から大切で愛しい人。
立場が逆転していたら、きっと恭弥を想いながら待つに決まっている。
そのただ一人に恭弥を選んだように、私だけを選んで欲しい。
私だけを想って、待っていて欲しいから…。
いきなり繋いでいた手に力を込めたら、恭弥が不思議そうに振り向いた。

「何?」

「ううん。恭弥好きだと思ってさ」

「ふーん…」

一人は嫌。
でも、恭弥がいる。
隣には恭弥がいる。
それだけで、強くなれる気がするよ…。

「僕も好きだよ」

急に腕を引っ張られて、そう言われた。
何よりも嬉しい言葉に、一瞬で幸せになれる。

恭弥がいれば、怖いものなんてない。
恭弥がいれば、それだけで幸せになれるから─…





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