おはなし

□プチパニック!
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プチパニック!

「なんだよそれ。全然おもしろくねーよ。普段どおりの万事屋メンバーだよ。」

と、新八姿の銀さん。

「なんかスッゲーエラそうアル新八。メガネもしてないし描くのラクだし。」

銀さん姿の神楽が新八(銀さん)をイジる。

「描くのラクってのはヨケイだろォ!?っていうかこれややこしいですよ。元に戻りましょう?」

神楽の姿をした新八は視力も持っていってしまったのか眼鏡が手離せないようだ。

「冗談じゃあねぇよ。これで俺たち元に戻ったら、俺たち何しにきたの?ってなっちまうだろが。」

「銀チャン」

「そうですけどこのままじゃこの話だけとばされて一生読んでもらえなくなりますよ!?」新八必死。

「ねぇねぇ」

「しょうがねぇなぁ・・・。元に戻ってやるか。さっきから何?神楽クン。」

神楽は聞く耳を持たない銀さんの服の裾を引っ張っていた。

「どうやって戻るアルかこれ。」

・・・・・。

「アレ?ぱっつぁん知ってんじゃねぇの?アレだ、眼鏡キャラだし。」

「眼鏡キャラが全てを知ってると思うなよ!僕だって知りませんよ。神楽ちゃん知らないの??」

「知ってたらきかねぇヨ。ボケかすが。」

神楽の毒舌が炸裂。しかし万事屋メンバーはそんなことおかまいなし。

「どーすんだよ!っつーかまずどうやって入れ替わったの俺たち!?」

「出だしなんてどうとでもできるネ。小説って便利ネ。」

「言ってる場合かァ!・・どうしよう、このまま元に戻れなかったら。」新八プチパニック。

「ワタシずっとこんな足臭いの嫌ヨ!天パだし目死んでるし・・・。」神楽もプチパニック。

「やめて!それ以上銀さんを苦しませないで!!」銀さん(泣)。
「とにかく!いろいろ試してみましょうよ!!」


(っつーかこのまま多串くんに会ったら・・・新八が”俺”だって気づくかな?)

などと考えている乙女銀さんに促されやって来たのは真選組屯所前。

「銀チャーン。どうしてここ来たアルか?」

それにしても銀さん姿の”アルアル”は気持ち悪い。銀さんは「まぁまぁ・・」と言って黙らせた。

「ヘンなこと考えてないで早く元に戻る方法考えましょうよー。」

どうやらぱっつぁんにはお見通しのようだ。

「うるっせーなぁ。こんな機会滅多にお目にかかれねーだろ?」


「オイ、屯所の前で何くっちゃべってやがる。」

その時屯所の中からでなく、その通りの道で会った。-----多串くんと。

(!多串くん//!!)

新八姿の銀さんは土方の急な登場に驚愕。なんと乙女な(笑)。

「おや、みなさんおそろいで。余計なチビも混ざって。」

ぼそ、と相変わらず腹黒い言葉を言いながら土方の後ろから沖田も現れた。

「あ、土方さんに沖田さん。こんにちは。」

もちろん礼儀正しい新八なのでそんなこと言われてもへっちゃら。ペコリ、と頭を下げて挨拶をした。
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