脳内からの産物1
□『Voice‐愛しい人の声は‐』準備中
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『Voice‐愛しい人の声は‐』
〔恋次の場合〕
瀞霊廷のとある場所に建っている甘味処の個室で、恋次は鯛焼きを3つ頼んで食べていた。
「やっぱり、ここの鯛焼きは美味いぜ。後でまた頼むか。」
嬉しそうな顔をして最後の鯛焼きを食べていたら、突然個室の襖が勢いよく開いた。
「恋次、あんたやっぱり此処にいたわね。」
「乱菊さん、どうしたんすか?って何を手に持っているんです?」
恋次を挟んだ机の真正面に座った乱菊は、その疑問をスルーし、御品書きを見てこの店限定の甘味を注文した。
恋次はその様子を見ながら鯛焼きを食べ終え、お茶を飲みながら次に頼む甘味を考えながらも、乱菊が持ってきた物が気になっていた。
「で、さっきの手に持っていたのはなんすか?」
「さっき?あぁ、コレの事ね。コレはあんたに女性死神協会から、アンケートなの。(死神通信にも載るけどね〜。)」
「アンケート?なんで俺なんですかね?まぁ、いいっすよ。」
恋次は乱菊の企みも知らずに、何も疑わず素直に返事をしてしまった。
「コレは恋次にしか、答えられないからよ。朽木隊長の事だから。」
その言葉を聞いた恋次は、飲んでいたお茶を盛大に噴き出した。
「わっ!ちょっと汚いわね〜。」
乱菊は素早くお茶を避け、机に置いてあった甘味もアンケートも持ち上げていた。
「なっなんで、朽木隊長の事を話さなきゃいけないんすか!?」
恋次は乱菊に抗議しながらも、店の人を呼びおしぼりを頼み、すぐに来たおしぼりで机に噴き出したお茶を拭いた。