脳内からの産物1
□『君と歩む幸せの道 前編』準備中
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『・・・恋次、誰か来るぞ。』
今までずっと恋次と蛇が話していたので、静かにしていた猿のが突然呟いた。
「へっ?あぁ本当だな。この霊圧は爺やさんとルキアと・・・一護?珍しいな、アイツがこっちに来るなんて。」
少しマヌケな声を出したが、すぐに誰の霊圧なのかが判り、珍しい人物がいるのに気がついた。
『たしかに、尸魂界に来るだけで大変だからな・・・。』
「じゃあ、二人がこの部屋に入る前にお茶の用意でもするか。蛇尾丸も手伝ってくれ。」
恋次は猿の頭を撫でてから、再び立ち上がり後ろの棚の中にあるお客用の湯呑みを取り出し、この部屋によく入り浸っているルキアの湯呑みとお茶菓子を楽しそうに準備し始めた。
蛇尾丸はそれを見ながら恋次には聞こえにくい音量で喋り始めた。
『なぁ、恋次がやけに楽しそうにしてねぇか?』
『仕方ないだろう。今日はずっと書類整理をしていたのだからな。』
『そりゃそうか、1番苦手な仕事だったしな。』
さすが長年恋次のそばにいただけに、蛇尾丸は本人よりも心を読み取るのが長けているらしい。
「悪かったな、どーせ俺は書類整理は苦手ですよ。」
『『!?』』
いきなり恋次の声が聞こえたと思ったら、いつの間にか蛇尾丸のほうに向いていたらしく恋次は少しふてくされていたが怒っている様子はなかった。
「確かに苦手だから、さっきのアレぐらいしか言い返せないけどな・・・。まぁそれは置いといてコレを運んでくれ。」
恋次は蛇尾丸の背中に、お茶菓子が沢山入った小さな籠を置いた。
『結構な重さだな・・・。』
「いいんだよ。ほとんど・・・」
『俺が食べるんだからさ』と続けようとしたとき・・・