06/27の日記
22:50
黒崎医院その2(後)
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「びっくりしたぜ、まさかお前が来るなんてな。」
一護は棚から包帯と消毒液を取り出すと、椅子に座る遊星の腕を取り脱脂綿で消毒を始めた。
「………クラウド先輩の店でバイトしているんだ。そこでDホイールの改造をしていたんだが、しくじってな。」
「へー、結構近所なんだな。つか妙に先輩と仲良いと思ったらそういうことか。」
一護は包帯を手馴れた様子でぐるぐると巻き、グッと結んだ。
「…………代金はどうすればいい?」
「代金?ああ、サービスしとくぜ。」
「しかし――」
「薬出すほどの怪我じゃねーし、何よりクラスメイトだからな。」
「……………そうか、すまない。」
彼は片手で椅子から立ち上がり、青の学生鞄を手に持った。
「じゃあ、明日な。」
「もう帰んのか?どうせ暇ならちょっと付き合えよ。」
「……別に構わないが。」
一護は決まりだな!!と言い、財布をポケットに突っ込んで靴を履いた。
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PM5:38 馬芝公園
「ほらよ。」
ポイッと投げられた紙パックを遊星は片手で受け取り、少し驚いた顔で一護を見た。
「………俺の好み、よく分かったな。」
「だってお前いっつも乳飲料ばっか飲んでんじゃねーか。」
「そういえばそうだな。」
着いているストローを紙パックに差し、ジュ〜〜……とカフェオレを一口飲むと、順番に一護が飲んでいる缶ジュースを見、彼の目を見た。
「炭酸は余り良くない、砂糖の塊だ。」
「そっちこそ甘々じゃねーか。」
「……………………。」
ぶすっとしかめっ面をした遊星に一護は軽く広角を上げると、空になった缶をくずかごに投げ捨てベンチから立ち上がった。
「なんかスッとしたし、帰るか!」
「そうだな、先輩にも連絡していない。」
一護と同じように紙パックをくずかごに投げ、彼に向き合う。
「じゃあな。」
「おう!」
二人はそれぞれ背中を向け、帰路についた。
――――っ遊星!!鞄忘れてるぞ!!
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主人公's長身組が好きです。
たまにはほのぼのしたい白山でした。
白山
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