TOD2
□ハロルド・ベルセリオスのジューダス生態調査
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「……………いい加減にしろ」
「嫌」
「食事をみんなが待ってい」
「黙りなさい」
その目がぎらぎらと楽しそうに光って圧倒されてしまった
恥ずかしい、一瞬たじろいだ
その隙をついてハロルドはぐぐっとジューダスに顔を近付けると自分もベッドに乗りあがってきた
馬乗り
普通、この立場って逆では?
「つきあいなさいよ」
口元に不敵な笑みを浮かべて目には怪しい光をゆらゆら浮かべて
「何に」
「ジューダスの生態調査」
そしてそのふっくらとした小さな唇を、ジューダスの唇に押しつけた
目を見開き暴れだそうとする彼を逃さないかとでも言うようにさらに深い口付けにかえて
荒い息が静かな部屋にやけに響いて嫌でも心臓は爆発しそうなほど高鳴って
は、と離された唇からどちらともわからぬ唾液をハロルドがぐいっと拭う
ああ、やっと解放されるのか
強引で一方的な口付けに半ば酸素不足で頭が朦朧としかけているジューダスは荒い息で髪を整えようと手を伸ばし
その手をハロルドに掴まれる
「へばってんじゃないわよ、データ採取はこれからよ♪」
目にうつる怪しく光るランプより眩しく輝く彼女の瞳
もうどうでもなれ、と舌打ちしてジューダスは目を瞑った
おしまい