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だいすき 3
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「………帰らねーの?」

「その言葉、そっくりそのままアンタに返すよ」






いつの間にか日が、傾いていた

公園に差し込む西日が暖色のオレンジを纏って、輝く







取立て話す事も無いけど、そのままのんびりと物思いにふけっていた俺さまは

隣にしいながずっと座っている事にまた、胸が熱くなっちゃったりしちゃって







「しいなってそんなに俺さまの事が好きなのか」

「おかしな事言うんじゃないよ、このエロ神子!」






ぼす、とまた腹部に怒りの鉄槌が

だから俺さま、サンドバッグじゃないんだってば、ねえ








「ねえ、しいな」

「何?」







むすっと膨れた顔の彼女は、夕日に照らされてオレンジ色に染まっていた









「抱きしめて、いい?」

「な………」







殴られる、て構えていたのに 意外にもしいなは攻撃しなかった

目を丸くさせて俺さまの目を見て何度も瞬きしちゃってんの、可愛いねえ







「しいな」






しいな



しいな








愛しくて、たまらなくて







世界中の誰よりもお前だけが好きだなんて言っても

信じてもらえないのは百も承知だ







だけど






だけど愛しいんだ

お前がずっとずっと、俺さまの頭の中を支配してんだよ






ガキんちょみたいなチャチな恋愛かもしんねーけど

誰とも本気で向き合う事を止めて、チャラチャラしてる俺だけど










それでもお前に対するこの思いだけは

ただ一心に、ひたむきなんだ






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