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だいすき 3
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カシャ




カシャ







カシャ











カメラのシャッターが切れるような音

その音がするたびに、しいなが思い浮かぶ







怒るしいなの顔

笑うしいなの顔

照れ笑い、泣き顔、はにかみ顔







意地っ張りなしいなは、下唇噛み締めちゃって耐えてる時だってあった

馬鹿だね〜、素直になっちゃえばいいのにって 嘘の鎧に纏われた俺さまが言うのもなんだけど









カシャ





カシャ





カシャ










この前のパーティーの時のしいなは

メイドに化粧されて艶やかで、露出度の高いドレスを身に纏って淫靡で

誰もが目を見張る美しさだって事に、あいつは気づいてたのかねえ





たぶん、ないだろうけど







目が離せなかったんだ

貴族の豪華なドレスを着て、高級なネックレスやピアスを身に着けてるハニー達はたくさんいた

ワイングラス片手に微笑みを浮かべながら俺さまの周りを囲んで、ちやほやともてはやしてくれて気分が悪いわけはない







だけど








いなくなった










会場から姿を消したしいなに、俺さま意外にも少し慌てた

嫌な予感が頭をよぎって頭を支配して







いつものおちゃらけた笑顔だってできないくらいに余裕を失っていた








例えば、誰か他の男に言い寄られたとか

例えば、俺さまのファンからいじめられてるだとか






不安や心配や焦燥が心を焦らして







たまらなくなった









いつの間にこんなに俺さましいなに惚れ込んだろう













そう思いながらバルコニーへの扉を、開けたんだった








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