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だいすき 2
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「ジーニアス」

「しいな?珍しいね」

「いや、まあ ね……」







ロイドはリフィルの所でコレットと勉強をしているようで、

相変わらずあのアホ神子はどこかをほっつき歩いているようで

男部屋にはジーニアスしかいなかった(あれ、リーガルは?)








「あんた、プレセアの事 好きだろ?」

「え?ボクが、ププププププ プレセアの事を!?」








名前出しただけなのにそんなに過剰な反応をするなんて、若いっていうか青いっていうか







顔を真っ赤にして指を弄るジーニアスは、あどけない少年らしさが出ていて可愛いなって思う。

あたしにはこんな可愛らしさ、まあ 無いんだけどサ









「プレセアがさ、他の男……そうだね リーガルと話してたら、どう思う?」

「リーガルと?」







眉間に皺を寄せる








「ぶっ潰してやりたいくらい、むかつく」

「そっか」

「うん………でも、それがどうかしたの?」







うーん、どうかしたのか って言われてもなあ








「ゼロス絡み、とか?」

「は!?な、何言ってんだい そんなワケ……」

「あるでしょ」

「ないよ!」

「そんなに動揺しながら言われてもね〜」






にたり、と笑うジーニアスは悪魔に見える(いや 小さいから、子悪魔だろうか)

さっきまでのしおらしい表情とは打って変わってニヤニヤと笑ってこちらを見ている









くそう、こんな年下にからかわれるなんて癪に障る










「嫉妬」

「え?」

「ある人の愛情が自分以外の誰かに向けられることを憎む感情を示す」

「な、なんだい…………?」

「辞書にはそう載ってるよ」











嫉妬








シット











ヤキモチ














いや別に、あいつの愛情が自分にだけに注いでほしいだなんて思わない

ていうか別に、自分に注いでほしいなんて思っちゃいない









思っちゃいない








だからこれは別に、シットでもヤキモチなんかでもない





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