TOD2
□ナミダのRaindrops
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ジューダスの胸に自分の頭を押しつけたハロルドは、小さく嗚咽を洩らした
兄さん、と小さく呟いた彼女の肩を抱いて、ジューダスは眉間に皺を寄せた
大切な相手をうしなった
それは二人に共通していることだった
自らは幼い頃から、そして再び蘇っても共に道を歩んだ大切な相棒、そして彼女は無二唯一の双子の兄
心の穴、ぽかりとあいて
ふさぎあうように言葉もなく抱き締めあった
傷の舐め合いだとわかっていつつも、空いた穴に入り込む思い出が痛くてそれを忘れたくて
忘れられないのがもどかしくて
雨のなか、抱き合う二人
雨粒が激しく叩きつけた
(もう少しだけ)
同じ傷を痛みを持つ同士の暖かさ、感じさせて
おしまい