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剣玉と淡い恋心
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「で?俺さまのところに来たってワケ?」

「俺はあんまりおすすめしないんだけどな〜」

「ちょっとロイドくーん、どういう意味よ〜」







街でぶらぶらふらふらと女子供に軽い調子で声をかけていたゼロスをとっつかまえる

怪訝そうな顔を浮かべる彼をベンチに無理矢理座らせて、事情を話す






「プレセアちゃんと仲良くなりたいねえ………」

「うん……それに、いざ二人きりになっても、緊張しちゃって上手く話せなくて…」

「か〜、青春だねえ 青々しいねえ」

「もう、茶化さないでってば!」





ぷうっと頬を膨らますジーニアスの年往相な態度に、ロイドは笑みが漏れた

ハーフエルフだと迫害され続けてきた彼が、こうして人間と楽しそうに対話しているのを見ると

安心するというか、友達であり兄弟でもあるような彼がまた成長しているような気がして

よかったなあと、心から嬉しく思う






「うーん、そうねぇ この恋愛の神子ゼロス様に言わせてもらえば」

「ただのナンパ師だけどね」

「だー、もう黙ってろちび!」





ちっとも進まない会話にやれやれと肩をすくめてみせれば、ロイドの視界に桃色の頭がうつった






「あ、おいジーニアス プレセアがいるぞ!」

「え!プレセア!?ど、どこどこ!?」

「あー、ホントだ。プレセアちゃんと………」








リーガル









つかず離れずの距離を保ちながら町を歩くプレセアとリーガル

特に会話が盛り上がっているようには見えない、が






「アイツ〜……………!」






ジーニアスの嫉妬心を駆り立てるには十分であった







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