Main Poem
□さやぐ木の葉
1ページ/1ページ
唄が聞こえる
風の中に
雲の中に
海の中に
土の中に
人の中に
儚く切ない声がする
未来を願う時の唄
それでも叶わぬ嘆きの唄
僕は道路で立ち止まり
君に唄をすくい上げる
緑の葉には心を乗せた
僕はどこまで行くのだろう
黄色の葉には心を乗せた
僕はどこで止まるのだろう
赤の葉には心を乗せた
僕はいつ終わるのだろう
裸の枝には答えを乗せた
それは誰も知りはしないよ
すくい上げた唄を聴く
僕等の願いは叶わないのか
ならば何故願うのか
何も叶わぬとするならば
僕等はどうして生きている
僕等はどうしてここにいる
僕等は僕等は僕等は僕等は
どこで僕になれるだろう
潰された唄は葉になって
砕けた唄は枝になって
消された唄は幹になって
届かぬ願いは実になった
唄が聞こえる
どこでもないどこかから
この世界の狭間から
決して終わらぬ唄が聞こえる
戻る際はこちらから。下は使用しないでください。