Main Poem


□装飾のない衝撃。
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声も出ない程に驚愕して

脳が麻痺する程に

音が消え去る程に

存在が崩れる程に

時が消滅する程に打ちのめされたなら

脆く砕けるのは世界か己か




一切の誇張など必要とせず

ただあるだけで生まれる衝撃

どうしようもない衝動

抑えがたい猛獣を宥められる程に

この世界は甘くはない




目を閉じ

耳を塞いで

戯言を吐き散らかし

涙を浮かべて

座り込んだ君に

僕は静かにこう告げた




壊れるのは世界かお前か




罅の入った瞳に

喪失した自我に

凍った自尊心に

震えるその足に

容赦ない衝撃が

狂わない照準が

破滅への導きが

悪魔の囁き声が届く時

君は壊れた面を僕に向けた




壊れるのはこの私

壊れているのはこの私

ではあなたは壊れていないのか?




まさか、

よりによってこの僕が

壊れていない訳がない




ただあるだけで生まれる衝撃

それを回避する術を

きっと僕等は

一生かけても知ることはない






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