Main Poem


□明けない夜
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止まった世界

狂った時計

永遠の白夜




砂の城は凍り付き

異教の寺は燃え続け

戦士は槍を振りかざし

幼い子供は泣き叫ぶ




全ては闇の手の中に




暁の届かぬ底に落ち

人々の骸は決して変わらず

守る者は手から滑り落ち

只そこだけが変わらない

願いの届かぬ氷の綿に

君は何を見ただろう?




絶望か?

それより遥かに暗かった

悲嘆か?

それより遥かに暗かった

虚無か?

それより遥かに暗かった

諦観か?

それより遥かに暗かった

何を見た?

それは生きながら死ぬ獣の姿

目は光り四足で歩き言葉を知らぬ獣の姿

人の在りし日の姿




止まった世界は進むことなく

狂った時計は戻ることなく

永遠の白夜は明けることはない




全ては闇の手の中にある






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