たんぺんB

□曖昧ライン
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いぬぼく / 夏目残夏



『なーんで残夏くんのパートナーは、あんな子供っぽい奴のこと好きなのかねぇ』



私はこのメゾン・ド・章樫、通称妖館でSSをしている。今回のパートナーは高校生の男の子。入学を機に此処に移り住んだ先祖返り。まだ中学生のやんちゃさが残る、もっと言ってしまえばたまに言動行動にイラッ☆としてしまうような奴



「なーんで君のパートナーは、こんなおしとやか系の女の子がいいんだろうねぇ」



と私の口調を真似てつぶやいたのは、同じく此処でSSをしている残夏くん。残夏くんのパートナーの子も高校生で女の子。どうやらうちの子と良い感じらしく、最近は特に一緒に居たがる(ように見える)ので、二人の姿を残夏くんと一緒に見守ることが多い



『だっておたくの子はしっかり者のいい子じゃない。うちの子はガキっぽくてまだまだ目が離せないから、もっと男らしくたくましくなってもらいたいよねぇ』



何て言ったら、残夏くんは固まったように動かなくなってしまった



「…君は子供っぽいの、嫌なの?」

『まあ付き合うなら大人な方にリードされたいかなぁってちょっと、残夏くん?』



そして動き始めたと思ったら、おもむろに自らチャームポイントといっていたうさ耳カチューシャを取ってしまった



「…ちょっとこれ捨ててくる☆」



いつもの笑顔のまま本当に捨てにいこうとする残夏くん。そんな彼の少し焦ったような顔を見て、何だかわかってしまった



『あ、勘違いしないでよ?残夏くんは別』



つまりあれでしょ。いつまでも子供っぽいのはイタイって勘違いしたんでしょ。残夏くんはうさ耳あってのだから別に良いと思う。むしろそのままでいてほしい



「君って俺の扱い上手いよね〜」

『?』

「あっれ思わせぶり?でもそんなことするから、勘違いしちゃって君に夢中なんだよ俺」



曖昧ライン



そう簡単に特別扱いなんて、してくれないか。





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っていう残夏くんのはなし。いぬぼくすきなんです、増えたらmanageに加えようかと^q^



20111113


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