::イチゴパフェ::

□あいゆえに。
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「ひゃ…っ」



初めて半月近く会わない日々が続いて。

久しぶりに見た竜崎は髪を切ったのか少し違和感を覚えた。

特に口数が増えるわけでもなく、でも嬉しそうに少しそわそわしている竜崎が可愛い。

やっぱりこの人はすごく、癒される。



そう思っていた矢先に竜崎がわたしの手をひっぱって



「ちょ…、」



一本一本、わたしの指を丁寧に舐めている。
時々上目遣いにちらりとわたしを見つめ、反応を伺っているらしい。





竜崎のぬめぬめとした舌のなめらかさとか

竜崎の歯の裏のくぼみとか

竜崎のリアルな体温とか






いつも唇や舌で味わっているはずのそれを指先で感じるのは


なんだかとても、いやらしくて




10本全て征服されて
満足したのかと思ったら今度はひょいと足を持って行かれた






2人で窮屈なバスタブのお湯はぬるいはずなのに何故かのぼせたみたいな頭でぐるぐる考えていた、最近読んだ雑誌の情報を思い浮かべた





人の足の指を舐めるという行為は、本当に愛している人にしか出来ない








竜崎はよくわからない。
好きだと言ってはくれるけれど、それはぷかぷかと宙に浮くようなもので
わたしも竜崎を好きなのかどうかよくわからない

好きってなんだろう

シュークリームが好きなのとどう違うのかな





「ん…っ」





くすぐったい感覚に視線を向けると
竜崎がわたしの足先を口に含んでいた



「ぁ…」



言いたいことは山ほどある。

汚いから、
とか
そんなことしなくていいよ、
とか



でも



なんでだろう
竜崎を支配したような、そんな快感がわたしを覆う



ふと、竜崎がわたしの中に入っているとき、こんな感じなのかなと思った



粘膜っていうか
体温っていうか



普段人に見せないような部分を、全てを他人にさらけ出すという行為がいとおしくてたまらない





「わたし竜崎に愛されてたのね」


珍しくわたしより先に眠ってしまった竜崎のほっぺたにキスをした。



END.

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