09/05の日記

16:52

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帰りに郵便受けを見てみると少々変わった物が入っていました。
郵便物が2通とビニール袋に入れられた謎の白い布が1個。


戸惑いました。

俺は幼少の頃から郵便受けには郵便物が入れられるものだと思い込んでいましたから。
そして郵便受けに郵便物が入る家庭で育てられてきましたから。
まさか26歳になった俺の郵便受けに正体不明の布が入る事になろうとは想像もしなかったのです。

もしかしたら危険な物かもしれないと思った俺は妻がこれを見つける前に自分で中身の確認をしておこうと思いました。
テロが流行の最先端の昨今です。妻の身に何かがあったらとても悲しいと思います。


恐る恐るビニール袋を開けてみました。

色、形、匂いからその謎の布は俺の肌着である事が判明しました。
俺に恨みを持つ者が入れたお手製の『布爆弾』とか『布サリン』ではなかった模様です。安心しました。


しかしこうなると別の謎が浮上します。

何故俺の肌着が郵便受けに?

まさか妻が寝ぼけて俺の肌着だけ郵便受けに干したのでしょうか?
さすがにいくらあのうっかりした妻でもそんなミスをするとは思えません。そこまでいくとお病気だと思います。リハビリとお薬の処方が必要です。


もしかしてこれは未来の自分からのメッセージでしょうか?
はたまた人様の郵便受けにおっさんの肌着を入れる事を生業とする『妖怪・肌着ポスト』の仕業でしょうか。


その謎を解いてくれたのは妻でした。

洗濯して干していた俺の肌着が風で飛ばされて階下の庭に落下したのだそうです。
それを階下の人が郵便受けに入れておいてくれただけの事なのだそうです。とても普通な結論でした。


そんな訳で階下の人の正体が『妖怪・肌着ポスト』であると判明しました。
俺の住むマンションには妖怪と熊ヤクザが住んでいます。

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