09/25の日記

19:13
妹の結婚式
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24日。

忙しい最中呼ばれた妹の結婚式に出席する為に俺は睡眠時間も取らずに飛行機に乗りました。

俺にしては珍しく乗り物の中で睡魔に襲われる事も無く、ずっと起きていました。
お陰で移動時間中退屈でした。

空港までの電車の中ではやたらとババアに囲まれるというトラブルはありましたが何とか無事でした。
何故か俺の周りだけババア密度が濃かったのです。
多種多様なババアに囲まれ空港に向かいまいた。


台風の影響もそれ程無く飛行機は予定の時刻に広島に到着しました。


一旦実家に帰り、一休みした後に礼服を買いに行きました。

そこではいかにもベテランなオーラを放つおばちゃんが頼んでもいないのに礼服について色々と教えてくれました。
若干やり過ぎな接客で俺の買い物を手伝ってくれました。
「それはお節介という名の迷惑行為だよ♪」と忠告してあげたかったです。


その日は他に出掛ける事も無く午後8時半にはベッドに倒れ込み、泥のように眠りました。
さすがに30時間以上起きてると早い時間でも眠くなるものです。



翌日は朝6時半に起床。

10時間睡眠の果てに爽やかに目覚めました。


この時間なら俺が早起き一番乗りだろうと思っていたのですが、恐ろしい事にすでに家族全員が起きていました。
この家族の朝の強さは尋常ではありません。


特に親父は午前3時半起床。

元々滅茶苦茶な早起き人間ですが、この日は緊張であまり眠れなかったと言っていました。
いつも以上の早起きです。

この親父でも緊張するんだなぁと思いました。
テレビや新聞の取材でも緊張しないのに。
あの男はいつでもヘラヘラしてるもんだと思ってました。



朝10時に式場に出発。


俺は母から受付係とカメラ係を任命されました。
完全なる雑用です。

俺は超多忙の中仕事を休み、遠路遥々神奈川県から空路を利用して帰ってきてこの日の為に礼服などの結婚式グッズを新調した結果、雑用を任命されたのです。
「覚えてろ」と思いました。


でも両親が自由に動けない以上仕方無い、と自分に言い聞かせて妹と共に受付をしました。


まず最初にやって来たのは爺ちゃんと婆ちゃんと叔母さん。
婆ちゃんが俺を見て真っ先に言った言葉は「あぁ〜あ、おっさんになってしもうたねぇ」でした。

この人に遠慮や気遣いといったものは皆無です。
人の心に土足どころかスパイクで入り込むタイプです。


しかもこの人達は暴言を吐くだけ吐いて受付を済ませず入っていきました。
仕方無く妹が受け付け用紙に記入していました。
そして俺が「祝儀を払え」と取立てをしました。
手の掛かる人達で困ります。


その後、妹の友人達がぞくぞくとやって来て滞りなく受付は終わりました。


そして時間がきてチャペルへ。

そこには絵に書いたような外国人の神父が待ち構えており、俺はそこで初めて結婚式を実感しました。
その人は白人でそこそこ背が高く、髭が濃くて目が綺麗なブルー。
勿論日本語はカタコト。ここが最重要ポイントです。

一番最初に俺のカメラに納まったのは彼でした。

因みに二番目は入場してくる新婦と親父で、三番目は賛美歌を歌う二重顎のおばさんでした。


俺がカメラで遊んでいる間に着々と式は進んでいきました。

チャペルでの挙式は終わり、写真撮影が一段楽した後披露宴へ。



ひたすら無難で退屈な披露宴が行われました。
松本志のぶアナウンサーを崩したような顔で青木さやかの様な口調の司会者が無難に仕切っていました。

俺は少量しか出てこない上に口に合わない高級そうな料理をちょこちょことついばんだり、新郎側の御両親や会社の上司が「これからもよろしく」とビールを注ごうとするのを「ビールは飲まないので」と無下に断ったりして時間を潰していました。
ただただ退屈な時間が流れてゆきました。


その中で極めて異彩を放っていたのが新郎の友人代表でパフォーマンスを行ったデブDJです。

しんみりムードになっていた場面で「ヨー!」だの「ホー!」だの叫ぶ友人代表デブDJ。
超うるさい。どうでもいいけどお前デリバリーピザが好きだろ。そんなのばっかり食べるから太るんだ。


最初は物珍しそうにパフォーマンスを見ていた会場の人間達も10分が経つ頃にはすっかりげんなりモード。
司会者に至っては完全に苦笑いでした。


こんな雰囲気になっているにも拘らず孤独に盛り上がるデブDJ。
勝手にヒートアップし始めたDJはもう止まりません。

「愛とはこんなもんだなんだYO」とリズムに乗せて上から目線で語り始めるDJ。DJ一人で大暴れ。


そしてうつむいて時が流れるのを待つだけ出席者達。



30分以上経過したところで式場の人が止めに入りました。
タイムアップです。

さよなら、DJの人。
今度会う時までに空気が読めるようになっていてください。
もう会わないとは思いますし、会わなければいいなと思ってますけど。


その後は新郎新婦からそれぞれの両親への手紙が読まれ会場の涙を誘っていました。
特に妹の友人の女の子達はよく泣いていました。


勿論俺はそれどころじゃありません。
カメラに集中していましたから。

シャッターチャンスを逃したら後からオカンに怒られる事間違い無しです。


でも手紙を受け取った親父が泣いてる場面や、普段無口で殆ど喋らない爺ちゃんが泣きながら新郎に何かを伝えようとしている光景はグッとくるものがありました。
そして要所要所で泣く新郎も印象的でした。あの人は泣き過ぎです。


でも今回の結婚式で一番の見所はケーキ入刀で新郎がケーキの上に飾ってあったハート型のクッキーを見事に真ん中から真っ二つに割り、出席者の前で新婦に怒られていた場面だと思います。


こんな感じの結婚式でした。
疲れました。大変でした。

やった本人達は思い出になって良かったんでしょうけどね。




余談。


後から親父に聞いたんですが例の神父はリハーサルの時は流暢な日本語を喋っていたそうです。
彼はあのキャラを演じていたのです。日本語カタコトキャラを。


やられた、と思いました。
見事に引っ掛かりました。

もう大人なんか信用できないです。

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