05/31の日記

04:53
怪しいB
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学生にも拘らずおよそ70万円の借金を抱えているS君。

彼はスロットが大好きです。
ギャンブルさえ出来るなら借金すらも恐れません。ある意味男前です。


借金が100万円を超えたら親に相談するそうです。
何と無く手遅れな感じがしますが、彼がそれでいいと言うのならOKなのでしょう。



そんな彼が今日はニコニコと職場にやって来ました。

スロットに勝ったのかと思ったら
「いやぁ〜、今日は6万負けで済みましたよ。ラッキーでしたよ」

やはり彼の感覚は破綻してると思いました。
やたらとポジティブな台詞が痛々しかったです。



6万負け以外にも良い事があったらしく、素敵なバイトを見つけてきたというのです。


日雇いのバイトらしいのですが給料が相当いいらしいのです。

さすがはS君。現在彼は金の臭いに敏感になっているのでしょう。


ところがどうも一人で行くのが心細いらしく、一緒に行こうと誘われました。


確かに今お金が欲しい竜太郎。
三度の飯よりお金が欲しい竜太郎なのでちょっぴりこの話に喰い付きました。

お金はあるに越した事無いですから。
無いよりあった方がいいですから。




そんな訳でS君に仕事内容を聞いてみました。


「エキストラみたいな仕事らしいんですけどね」

「エキストラ?エキストラじゃそんなに稼げないんじゃない?俺ら素人だし」

「それが大丈夫みたいなんですよ。簡単な撮影らしいし」

「簡単な撮影ねぇ。どんな場面なの?」

「いや、まず裸の男に紐で縛られるんですけど…」



無理です。


それってあれだろ?
裸の男達がくんずほぐれつのあのビデオの撮影だろ?


無理だって!

金の為にそこまで体張れないって!
魂までは売れないって!



完全に拒絶反応を示す俺をS君は必死で説得し始めました。


「大丈夫ですって!行きましょうよ!やばそうだったら逃げればいいし。本番は無いみたいだし」


本番ある無しの問題じゃねぇよ、馬鹿!!
間違い無くやばいよ。120%以上やばいよ。

大体逃げればいいって縛られてるのにどうやって逃げる気だよ!



「じゃあ面接だけでも行きましょうよ。面接だけなら大丈夫でしょ?」


大丈夫じゃありません!!

絶対まともな面接な訳が無いじゃないですか!
「じゃあそれに着替えて」とか言われてブリーフ一枚にさせられたりするかもしれないじゃないですか。あり得ないですよ。




彼の説得はこの後およそ20分に及びました。


竜太郎は無事彼から逃げ切りました。
何とか振り切りました。

「気が変わったら連絡ください」
と言われました。



気は変わりませんよ、S君。絶対に。

そしてそんなにそのバイトをしたいのか、S君。

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