09/22の日記

22:56
頑固ビン
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今日買い物をしているとある商品が目に入りました。

『岩のり・わさび風味』

おいしそう!!
岩のりでありながらわさび風味ってことは一口で二度おいしいってことか。なんてお得な一品なんだ。
俺は迷わずその岩のりの小ビンを手に取り籠に入れました。


家に帰って早速米を研ぎ、炊き上がるのを待つ事1時間。炊き上がりましたよ、ホクホクの白飯が。当たり前だけど。
さて、じゃあ頂くとしますか、と岩のりのビンを開けようとしたんですが…


…ん?
何これ。開かないよ。

どれだけ頑張ってもビンの蓋が開かないのです。
何かの間違いだろうと思って有りったけのパワーをぶつけたんですが岩のりはうんともすんとも言いません。俺の方は「ふんが〜っ!」、「せいやぁ!」と気合い100%で戦ってるんですが岩のりは無関心に「自分、何してんのぉ〜?」と言わんばかりの態度。


そんな強敵と格闘すること約3分。


…諦めました。

無理です。
俺の手に負える相手じゃなかった。

まぁ別にお前なんかいなくても御飯は食べれるさ、などと自分に言い聞かせながら別のおかずで御飯を食べる俺。
しかし開かない岩のりのビンを眺めながらの食事は敗北感で一杯。
こんな頑固な岩のり見た事ない。不愉快極まりない、と御飯を食べ終わる頃には岩のりに敵意を抱くようになる始末。

くそ〜っ。なんで開かねぇんだよ!御飯を食べた後も苛々しながらしばらく触っていました。
そのとき…


パカッ

!!
開いた!


開きました。
さっきまであれ程かたくなに蓋を閉ざしていた彼が急にその蓋を開け中身をさらけ出したのです。
しかもまるで

「お呼びでしょうか?」

と言わんばかりにあっさりと。


一体彼の中で何があったんだ!?
俺の誠意が通じたのかな?だとしたら一歩遅かったんだけど…。もう御飯ないしね。
まぁいいや、とりあえずこれだけで食べてみよう。
そう思い岩のりを口に運びました。遂にあの岩のりを食べる瞬間が来たのです。

一口食べたその瞬間…


…微妙〜。


なんかそんなに美味しくもなくまずくもなく、この世から消え去っても決して困らない味でした。
あぁ、自分の中のもう一人の自分が
「別にこれを食べる為にあんなに頑張る必要なかったんじゃないの?」
と言ってるのが聞こえる。

俺はそんな声など無視し、これで良かったんだと自分に言い聞かせました。
何がどう良かったのかは自分でもわかりません。

以上!!

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