Short Story

□もしも謙也と光に以下省略
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「おはようございます」

「おはよーさん」

て、あれ?何やコイツ…昨日までこんなんあらへんかったよな?
何で…何で猫耳&尻尾が付いとんねん!!いや、ありえへんやろ!
だって昨日までは無くて、今はあるて…ありえへん。
ありえへんわ。あ、付けモンか!
コレ、光なりのボケか!あぁー、完璧失敗した俺。


「すまん光。突っ込むん忘れとった」

「ツッコミとかどうでもええッスよ、これどないしましょ」

「…え、何まだボケ続いとるん?」

「ちゃうわ。取れないんスよ、コレ」

「嘘やろー」


とりあえず引っ張ってみた。
……取れない。ホンッマに取れへん!
え…ちょ、何やこれマジで取れへんぞ!!

「痛っ…痛い痛い!アカンて、やめぇや」

「………」

尻尾が思い切り膨らんどるん見る限り、本当に痛いんやろな。仕方なく耳から手を離す。
ちゅーか、これにまでピアス付いとる。今気付いた。

「学校どないしよ」

「行くのもな…流石に耳と尻尾付いたままはなぁ」

「尻尾は隠せるやろけど、問題は耳ッスよね」

「せやなぁ…あ!」

そうや。帽子!帽子があるやないか!!
何とか隠せるやろ。
確かここらへんに……と、あった!

「光、コレ被り」

「…え、似合わへんよ」

「ンな事言うてる場合やないやろ!早せんと遅刻や、遅刻!!」


俺がそう言ったら渋々帽子を被った。
うん。いやな、似合う。カッコイイ…赤似合うやんか。
開いた口が塞がらないとはこの事なんやな。ポカーンどころやないで。ポカローンや。

……滑ってしもたな。

「謙也サン、早せんと置いてきますよ」

「ちょ、お前ずっこいわ!」

「…あれ、謙也サン。身長伸びました?」

「伸びてへんけど…て小さっ!!ちょ、光どないしたん!?」

「小さい言うなや」

「…すまん。」

隣に並んでみて気付いたが、光の身長が明らか縮んどる。元から俺の方が高かったんやけど…
今の光は俺の胸下…何で気付かなかったんかっちゅー位小さくなっとった。
何時もより上目使いになる訳で…か、可愛く見えてまう。これなら、俺が上に……

「アホか。アンタは大人しく俺の下で鳴いてればええんスよ」

「やかましい!俺の思考読むなや」

「あー、はいはい」


前言撤回。やっぱ可愛ないわ。
見かけに騙されたらアカンっちゅー話やな。中身全然可愛ないわ。



そうこうしとる間に部室に到着。

「はよー!!」

「はよーッス」

「おぉ、おはようさん。って小さ!!!お前は、小学生かいな!」

「流石白石ツッコミば早か〜」

「惚れ惚れしてまうわ〜w」

「浮気か!しばくどっっ!!」

「うわっ、光くんわいと目線おんなじや〜!」

「………」


あ、凹んだ。光身長気にしとったからなぁー。更に小さくなってしもたし…
ただでさえプライド高いんやから、そりゃ凹むわな。
どんまいやで、光。


「ちゅーか、何で縮んでんねん」

「…起きたら縮んでたんスわ」

「は?身長ってそないすぐに縮むもんなんか?」

「いやな、実は…」


仕方なく耳の事も話した。最初は俺同様信じとらんかったみたいやけど…耳と尻尾見せたら信じてくれた。
まぁ信じるしかあらへんよな…
金ちゃんなんかさっきから耳いじくりまくっとる。触る度に尻尾がパタパタするんが面白いんやろな。



「金ちゃんやめや。こそばゆい」

「ええやん!耳ふわふわしとって気持ちええんよ」

「ほー…」

「ちょ、部長も触らんといて下さい!」

「………」

「千歳さんもさりげなく尻尾触らんといて」

「お前らええ加減やめたれや」


皆に触られまくっとる光が哀れになってきたし…何やムカついたから止めに入った。


「ふわふわ〜w」

「凄か」

「あ、尻尾膨らんだ」

「…ホンマやめろや」


光が睨みつけたら離れた。酷ない?何で俺ン時はスルーやねん!



あれ、何か…足近くなってへん?
ん、頭ムズムズする…。何やねんコレ?ふわふわ…
え…ふわふわ!?ま、まさか;;
パンツの中を覗くと尻から尻尾が生えとった。
いやいやいやいやいやいや、ありえへん!何で俺にまで生えてくんねや?
しかも、何?コレ犬か。犬耳に犬尻尾なんか!?嗚呼、展開についていけへん…


「ああぁぁあぁ!!!」

「金ちゃん、どぎゃんしたと?」

「謙也にも耳生えとるで!!」

「あ、ホンマや。光に夢中で気付かへんかったわ」

「謙也くんか・わ・え・え・w」

「小春のがかわええで☆」

「ちゅーか何で謙也サンまで耳生えてんスか」

「知る訳ないやろ?急に生えたんやから…」



「「「(耳垂れた…かわえぇ)」」」



どないしよ。こんなじゃ授業出られへん。
…人にこないな姿見られるなんて嫌や!はぁー、困った。

「んー…とりあえず今日はお前ら二人帰り」

「「は!!?」」

「そんな姿で授業出るん嫌やろ?」

「せやけど、部活は?放課後もあるんやで」

「1日位大丈夫や。それに体に何かあったらアカンやろ」

「…それもそうッスね。じゃあ今日は帰らせてもらいますわ」

「でも…ひか「ほら行きますよ」

遮んなや。はぁ…部活出来へんねんなぁ……
明日には耳消えてればええなぁ〜…




「大丈夫ッスよ。明日には消えとるやろ」

「だとえぇんやけどな…」


「…それに、」

「それに?」

「結構似合ってますよ、それ」

「嬉しないわアホ!!」

「めっちゃかわええッス」

「はぁ!!?///」


何ぬかしとんねんコイツは!
可愛いとか…嬉しないハズやのに光に言われると嬉しい……
顔が熱くなってきた。


「アカン。可愛すぎ」

「え…ちょ何す…!?ぁ///」

腕を引っ張られた思たら耳にキスされた。何すんねんコイツ…
離れる時耳に息を吹き掛けられて体まで熱くなった。
どうやら耳が敏感なんは変わらへんみたいや…

「…帽子被っといて下さい」

「痛っ…乱暴やな……」

「誰にも見せたないんです。俺のモンなんやからな」


そう言う光の耳はぴこぴこ動いとってかわえかった。俺より光のがかわええっちゅーねん!
繋いでいる手が温かくなって何故だか嬉しくなった…






「好きやで、光」

「知ってます」
















(でも何で二人一緒になったんやろ?)
(愛が強すぎたんちゃいます?)
(やかましい///)



ちゃんちゃん♪
08.03.10

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